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中島みゆきの声と出会ったのは
30代半ばの頃
小説家への道が閉ざされたか
と 思うほどの挫折感があった

毎夜
呑んだくれて
その夜も
ハシゴして
帰る気になかなかなれず
もう閉店の準備をしている
小さな居酒屋に入ったの

カウンターで
もう飲めない状態なのに
無理して飲んでいたら
流れてきたんだよ

♪ 今日はこんなに悲しくても
   涙も枯れ果てて

よせよう 
こんな暗い歌
ってママに文句言いかけて
やめて聴き入ったんだよ

その声がいつの間にかさ
僕の空洞になってる
胸の中で響いてんの
何だかしぶとく優しくね

聴かされちゃうんだよ
胸の痛みを
裏から癒してくれるような力がある
歌の抗菌剤だな これ
と 思ったよ

歌詞と
感情の断片を引っ付けている
感じの声に
はじめ騙されたが
ちっとも暗くねえ

♪ あんな時代もあったねと
   きっと笑って話せるわ

ほんとにそうだ
と 頷いていたよ

そうか
この人の歌は
聴いているうちに
元気を貰えるんだ と

この人 何て言う歌手?
ママに訊いたら
中島みゆきって一言

シンガーソングライターの強みだよな
詞が先か 曲が先かは関係ないな
どっちみち自分だもの

それで
聴く者の気持ちを切り替えさせる
ことがうまいんだ
前へな

でも
もっと何かあるぜ この人

そのことが心に残ったよ

それから5、6年してな
僕は直木賞を受賞して
小説家としての基盤を作ることができた

いい気になってよ
毎夜
銀座 六本木界隈を飲み歩いていた
そんなときに
「悪女」を聴いたのよ

カワイイ悪女だな
いじらしくて
こんなコと付き合いたいなって

見栄張ってさ
かえって辛いだろうに

♪ 涙ぽろぽろ ぽろぽろ
   流れて 涸れてから

人前でもそれでいんだよ
泣いてくれよ
ぽろぽろ 僕の前でな

勝手に語りかけているときに
ハッとしたのよ
これって
今の時代の風潮を
歌い上げてるなって

1980年代初めって
高度経済成長の恩恵が続いて
みんなが豊かに
享楽を追求していたものな

しかし
危うい感じが底流として流れていた
多くの人は本能的に無意識に
そのことを感じとっていたんじゃないかな

みんな無理していた
背伸びして見え張って競争してな

素直になんなきゃ
と思いながら流されていた

悪女を演じていたんだよ

中島みゆきが凄いのは
元気をなくしている
人間に寄り添いながら
いつの間にか
そうっと背中を押している

だから 元気が出るんだ
でも 聴いていて
もっと重いものを
心に置いていくような
感覚になるのは
時代なんだ
その時代を歌い上げているんだ

「時代」だってそうだ
1970年代は
世の中のいろんなものが
価値を変えながら
多様化していった時代で
それに合わず落ちこぼれていって
挫折や 絶望を味わう人たちが多かった

そういう人の救世主的歌だったんだよ

もっとはっきり言えば
その時代の滴りを歌い上げている
だから
心に強く響くものが残るんだ
ずしっと残るんだ

ここでは2曲しか取りあげなかったけれど
みんな
好きな曲の時代を意識して
聴いてごらん
歌ってごらん

納得がいくぜ





   



https://www.youtube.com/watch?
v=_4aLDiMWu8Q
〜決してイメージアップのための宣伝用じゃなくて、日常的に見る光景です。
車椅子の人でも一人でお出かけするし、ドライバーさんも乗客も手伝います。
他の乗客やドライバーさんとおしゃべりしたり、至って普通です。
こっちのバス通勤は 気軽で、知り合いができたりするし、運転手さんが「おお!久しぶり!」と声を掛けてくれたりします。〜
(以上は友人でシアトル在住の翻訳家宇江田ハコさんからの情報の抜粋です)

昨年7月から
僕は車椅子を利用している
まだ状態がナーバスなので
通院 ヘアサロン利用など
やむを得ない場合以外は
外出を控えている

その外出も妻の付き添いで
リフト付きの介護タクシーを
利用してのこと

もう少し状態がよくなれば
ユニバーサルデザインの
タクシーをうまく使って
飲食 映画鑑賞 観劇に出かけたいが
ユニバーサルデザインのタクシーは
呼んでもなかなかこないし
流しのものに手を挙げても
車椅子ユーザーだと知ると
そのまま走り去ることが多いという

それに
状態がよくなったときに備えて
調べているが
バリアフリー対応のところは
とても少ないのである

東京都内のレストランに限っても
バリアフリー対応が充分なところは
100軒もないのではないか

これでは状態がよくなっても
介助者がついていないと
そういう外出は無理だ

段差が多い店 施設を利用するには
屈強な介助者が必要だろう

トランプさん
ツイッターで
日本はバリアフリー化を急げ
と 呟いてくれないかな




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「リズと青い鳥」の原作は
「響け!ユニフォ二アム
北宇治高校吹奏楽部 、波乱の第二楽章」

何とも長ったらしいタイトルだが
高校生の青春を一瞬の結晶として描いた
武田綾乃さんの小説作品である

と言いながら
僕はまだ作品を読んでいない
早速取り寄せて読んでみる。

読んで感動したら
アニメ作品も観るつもりだ

読めば
今まで読んだ小説の中では
もっとも長いタイトルのものになる

それはともかくとして
日本で最先端の火傷治療を受け
ようやく命を取り留めた
青葉真司被告の事情聴取が始まった
という情報もある

京アニが壊滅してもおかしくないほどの
犠牲者と負傷者を出す
大罪を犯したのだから
青葉容疑者には
これ以上のものはない
と 誰もが納得できる
償いをしてもらいたい

同容疑者が
どんな刑罰を受けることになるかは
精神状態などの絡みもあって
予測できることではない

その刑罰を受けるまでに
償えることもある

それは温かい血が通う
人間性を取り戻すことなのである

青葉容疑者は
「リズと青い鳥」を観ただろうか。
事件を起こす前年の公開だから
観たかもしれない

京アニというアニメ制作会社に
あれほど執着していたのだから
他のアニメ作品も
みな観ていたかもしれない

もしかしたら
小説の京アニ大賞への応募だったので
アニメ作品のほうは
それほど観ていなかったのか

でも
受賞作品は読んでいただろう
読んで感動したのだろうか
こんな作品が受賞作か
という思いで読んでいたら
いくら読んでも
素直な感想は生まれない

当然
感動は湧き上がらない
だとしたら
大変不幸なことである

司法当局にお願いしたい
獄中の青葉容疑者に
「リズと青い鳥」を始め
京アニのアニメ作品を鑑賞させる
機会を作っていただきたい

小説でも映画でも
優れた作品に多く接して
感動を蓄積していくことは
とても大事である

作家を目指すなら
その感動の蓄積から
創作の初心が生まれる

自分も多くの人に感動を与える
作品を創りたい

青葉容疑者には
作家を目指す者としての
感動の蓄積が足りなかった
のではないか

それがあれば
あの様な犯罪を犯すことはなかった
と 僕は断言できる

血の通った人間性を取り戻す

法の裁きとは別に
是非そのほうでの償いを先にしてほしい

それが青葉容疑者にとっても
願ってもない
人としての癒しを得ることになる
と 思うのだ





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