※注 「鏡リュウジ公式サイト」運営スタッフが書いています。


2日目がスタートしました。
まず、はじめの目的地は「セントマイケルズマウント」です。
フランスのモンサンミッシェルのように、海岸から少し離れた小島にお城が建っています大天使ミカエルが降臨した伝説で有名な聖地。イギリス南西部を貫くエネルギーライン「セントマイケルライン」の起点でも有り、シシリアから伸びるエネルギーラインとの交点であると信じる人もいます。
潮が引いている間は島まで歩いて渡れるようですが、今回は潮が満ちていたのでボートでお城に向かいました。

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この島には紀元前300年頃にはすでに人が住み始めた痕跡があります。キリスト教時代に修道院が建てられ、これが今のような形態に発展する基礎となったようです。
時代の流れと共に、その姿を変えました。

港を守る要塞として利用されたり・・・

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個人宅としても教会としても用いられてきました。
教会はいまでも実際に使われているんですよ。

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小島のいたるところに、その痕跡を見ることが出来ました。

セントマイケルズマウントの後は対岸へ戻り、セントマイケルズマウントが見えるレストランでランチをしました。
ボリュームもさることながら、味も絶品でした!

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食事の後は、人魚伝説で有名なゼノア村の聖セナラ教会へ。

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教会の中に、人魚伝説を象った「マーメイドチェア」と呼ばれる椅子がありました。
マーメイドチェアの側面には、「海と愛の女神アフロディーテ」の影響を受けたかたちで描かれている人魚の彫刻が有ります。
ゼノア村は人魚伝説で有名な地。昔々、この教会に時折、美しい乙女が礼拝に訪れてきました。その美しい歌声に人々は魅了されていたのですが、彼女がどこからきてどこへ戻っていくのか誰も知りません。さらに人々が不思議に思ったのは、何年たってもその女性が歳をとったように見えないことでした。
 そのころ、教会には村一番の歌の名手の青年も通い始めました。乙女はその青年に心惹かれたようで、いつの間にか、二人の姿は村から消えて教会に現れることもなくなりました。
 さらに何年かたってのこと。漁師たちがある場所で船のいかりをおろしたところ、そのいかりが自分の海の中の家の入り口を塞いでいるから外してくれと人魚が現れて頼んだというのです。船乗りにとって人魚を見るのは不吉の兆し。すぐに漁師たちはそこをたちさりました。村人たちは、教会に通っていたあの女性は、きっとその人魚だったのだろう、青年は人魚と結婚して今はその海の中の家で暮らしてるのだろう、と噂し、それがゼノア村の人魚伝説として今なお語り継がれ、さまざまな歌や物語、芸術作品になっているのです。

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マーメイドは半分が魚、半分が人間であるという点から神にして人であるキリストの象徴として教会では解釈されてきました。
 
2日目最後の目的地、ボブキャッスルの「魔女博物館」へ。

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世界でも類をみない、魔女博物館です。魔女博物館では魔女の道具や文献など、魔女に関わる様々なものが展示されていました。20世紀の魔術研究家セシル・ウイリアムソンによって設立された博物館で実際に魔女たちが用いたさまざまな護符や道具などが展示されています。民俗学を研究する上ではまさに宝の山。
とくに地元のコーンウォール地方に伝わる伝統的な呪物を沢山見ることができます。
魔女というと悪魔と結託した邪悪な存在だとか、あるいはおとぎ話のなかだけの存在だと考えあっれがちですが、実際には、薬草や自然の力を詳しく知り、治療や相談に乗る「賢い人々」であったと、博物館を案内してくれたピーターさんは語ります。

19世紀の魔女【ワイズウーマン)の家を再現。魔女が使用する呪文が流れていました。

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魔女が呪いをかける時に使用する道具からお守りまで、ありとあらゆる道具について博物館の方が紹介してくれました。

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3日目は世界遺産の街バースへ移動し、聖杯伝説で有名なグラストンベリーへ向かいます!
3日目のレポートもお楽しみに!

※注 「鏡リュウジ公式サイト」運営スタッフが書いています。


東京の羽田国際空港から約12時間のフライトでロンドンのヒースロー空港へ。
日本を5月21日午前9時頃に出発し、イギリスの5月21日の午後13時頃に到着しました。


空港到着後は、バスでホテルへ移動。
 

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移動時間は約5時間!!バスから見える景色は、とても自然豊かです。
牛や馬、羊があちらこちらに放牧されていて、ゆったりとした時間の流れを感じました。
 

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さらに、バスの中で、鏡リュウジ氏からささやかなおもてなし。


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イギリスのブランドのチョコレートで、とてもおいしかったです!



2日目は「セントマイケルズマウント」や「ゼノア村」、「魔女博物館」を訪問予定。
また、2日目以降もレポートをお楽しみ下さい!

さて、では、肝心なぼくのトークの内容はというと?

 

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内容を少しだけご紹介しますね。

 

そもそも、「魔女」とは何かということなのですが、魔女の歴史はこの展覧会では長い魔女の歴史を4つのフェーズに分けています。


1:信じる
素朴に魔法や呪術が信じられていた時代。魔女や魔法の存在は信じられていたが、一方的に邪悪なものとは考えられてはいなかった。

2:盲信する
気候変動、疫病、戦争など社会不安が広がり、そのスケープゴートとして「魔女」が標的になり、魔女が邪悪なものとされる時代。

3:裁く
魔女が悪魔と結託した存在だと定義され、異端審問から忌まわしい「魔女狩り」の時代が始まる。

4:想う
近代に入り、魔法の実在性は信じられなくなったけれど、一種の芸術的表現の主題として選ばれるようになった時代
 

展覧会ではそれぞれのフェースにおける代表的な事物が選ばれていて、魔女の歴史を一望できるようになっています。

こうなると、もう「展覧会を見て!」といえばいいだけなので、僕の出る幕はないのですが、実は僕の目から見て今回の展覧会では一つだけ、ちょっと手薄なところがあるんですよね。

 

それは「現代を生きる魔女」

 

現代に入ってからも魔女は「想う」(ファンタジー)だけの存在ではないんです。

いや、むしろ、「生きる」存在 となったといってもいいでしょう。

本当に不思議なんですが、西洋の文化なら何でもあっという間に取り入れる日本ですが、この魔女運動、魔女文化だけが日本には全くと言っていいほど入ってきていない。

これだけでも面白い現象だと思います。

 

実は欧米にいくと、ちょっと大きな書店にいけば「魔女」WiccaとかWitchcraftのセクションがあります。

ロンドンの中心部には少なくとも2軒、一等地に本物の魔女が経営する魔法書店があるんです。これはコスプレやファッションのためのものではなく、真剣に自分の生きる道を魔法に求める人々のためのもの。
 

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写真は、大英博物館前にある老舗の魔法書店「アトランティス」のご主人とそのお嬢さん。彼女たちも「魔女」です。

 

彼らの主張をまとめるとこんなふうになるでしょう。

キリスト教がヨーロッパに広がる以前には、より自然に近い、自然の神々を信じる宗教があった。彼らは男性の神だけではなく、女神も大切にしていて、季節の変化をことほぎ、月の女神を愛し、薬草などを使うことで不思議な技を行ってきた。自然の精霊たちと交わり、この大地と、大地から生まれた身体を大切にしていた。

けれど、そうした素朴な異教(ペイガニズム)は、厳格なキリスト教からみると、猥雑で邪悪なものに見えてしまって、弾圧されてしまった。

けれど、今、もう一度自然との関係を見直そうという時代に、この魔女的な生き方をよりどころに自分の人生を生きていこう、というということなのです。

ですから、この「魔女」には当然、男性も含まれます。そして、このような運動は大きく広がっているのですよ。

トークでは、その世界観や活動をお話ししました。

 

また、最後に、ワークショップを行いました。本物のイギリスの魔女が唱える呪文を聞きながら、唱えながら、あることを会場の全員で実践しました。今回のトークショーをご覧になった皆さまは、その呪文を唱えながら、何を願ったのでしょうか。

 

願った通りに、そうなるといいですね。
so it be!

 

大阪天保山での開催はGWで終了しました。

引き続き、新潟、名古屋での開催が決定しています。

今月523日より新潟県民会館にて。

7月18日より名古屋市博物館にて。

両会場にて僕のトークショーも行いますので、是非お越しくださいね。

イベントの予定は以下魔女の秘密展バナーよりご確認ください。

 

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