宵待の夜があけて
夜通しの虫の音がやむ
少し涼しさを増した空気が
透明な朝のヴェールをはがす

日一日と秋へ向かい
夏の名残りはバツが悪そうに
でも「まぁだだよ」と
昼間の空を譲らない

今夜は十五夜
明日は十六夜
ふくらむ月は物思い

意地悪な熱気も
高くなり始めた空を
邪魔することは出来ないね

うさぎの住処じゃないと
わかった今でも
何故かしら人は
月を見上げてほっと息をつく

宵闇のとばりがおりて
虫の音が囁き始める
十五夜の月は柔らかな光
澄んだ空にそっとかかる