黒猫が歩く
黒銀のしっぽをピンと立てて
くらりくらりと揺らせながら

車の下に身を伏せて
クイックステップで過ぎる
靴の波を眺めたり

くうくう寝息を立てて
空中の楼閣に遊んだり

食いしん坊が舌なめずり
空腹に鳴き声をあげる

暮らしの中の程よい距離で
クールと耽美と無垢を隠して

黒猫の瞳は
クイーンも跪くダイヤの輝き
黒いビロードの毛皮で
暗い夜の下界を統べる