宵待の夜があけて
夜通しの虫の音がやむ
少し涼しさを増した空気が
透明な朝のヴェールをはがす

日一日と秋へ向かい
夏の名残りはバツが悪そうに
でも「まぁだだよ」と
昼間の空を譲らない

今夜は十五夜
明日は十六夜
ふくらむ月は物思い

意地悪な熱気も
高くなり始めた空を
邪魔することは出来ないね

うさぎの住処じゃないと
わかった今でも
何故かしら人は
月を見上げてほっと息をつく

宵闇のとばりがおりて
虫の音が囁き始める
十五夜の月は柔らかな光
澄んだ空にそっとかかる





 

今日から9月
朝の空気が日常を思い出し
それぞれがそれぞれの居場所に
身を置き始める

残暑の名残りを引きずって
少し穏やかに蝉が鳴く
暑さを運んだ白い日差しも
丸みを帯びて影を揺らす

店先の野菜や果物が
少しずつ季節を移し始めて
朝日夕日も時間軸をずらす

鳴き始めた虫の音に一日を労われ
人も見る夢の色を変えるのだろうか

夜空を照らす長月のように
全ての枕辺が優しくあれと願う

今日から9月
夏の終わりと秋の初めの合間で
透明な季節へと
ぼんやり照準を合わせ始める






気持ちが立て直せずなかなか通常営業とは行きませんが、時間も季節も待ってはくれないようです⏲️
まだノロノロとグダグダと🐌
それでも繋がっていて下さる皆さまありがとうございます🍀
早いもので今日から9月✨
まだ続く残暑にお気を付けて、今月も宜しくお願いします☆.。.:*・







黒猫が歩く
黒銀のしっぽをピンと立てて
くらりくらりと揺らせながら

車の下に身を伏せて
クイックステップで過ぎる
靴の波を眺めたり

くうくう寝息を立てて
空中の楼閣に遊んだり

食いしん坊が舌なめずり
空腹に鳴き声をあげる

暮らしの中の程よい距離で
クールと耽美と無垢を隠して

黒猫の瞳は
クイーンも跪くダイヤの輝き
黒いビロードの毛皮で
暗い夜の下界を統べる





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