前回の授業の最後に、
「それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ」
のワンシーンをよこたんがみせてくれました。
クライマックスのシーンで、スーパーかびだんだんにみんながやられアンパンマンが一人で戦って、いのちの星から命をもらった人形のドーリィちゃんを守るシーンでした。
バイキンマンの攻撃により全身を泥に変えられてしまったアンパンマンのいのちの星が消え、あたらしい顔に変えてもいつものように復活しない……
そんなとき、ドーリィちゃんはアンパンマンに自分のいのちの星をあげると言い出します。
今まで自分勝手でわがままばかりして、相手を思いやらなかったから自分のいのちの星は溶け込まなかったのだと。
身を呈して、命をかけて自分を守ってくれたアンパンマンの行動でやっとそれに気づけたと。
それなら、自分のいのちの星をアンパンマンに捧げて、アンパンマンに命を捧げることでみんなのためになろうと言って、
ドーリィちゃんはアンパンマンに自分のいのちの星を捧げ、元の木偶人形に戻ってしまいました。
その後ドーリィちゃんはいのちの星に命をもらい、新しい姿で蘇ります。思いやりの気持ちをもった、あたたかい人間として生まれ変わりました。
この映画を通してやなせたかし先生が伝えたかったこと、それは「自己犠牲の美しさ」だとよこたんは言っていました。
そもそも、「アンパンマン」という作品のテーマは「自己犠牲の美しさ」です。
お腹が空いた子供がいれば、自分の顔をちぎって与え、みんなに危険が及ぶときは命を張って闘う……。
そんな自己犠牲の美しさが、アンパンマンではいつも語られています。
今回の映画では、アンパンマンではなく、ドーリィちゃんがその役目を担っていました。
ドーリィちゃんは最終的に生き返りますが、これは子供向けだから〜とかのご都合主義ではなく道理なのです。
自己を犠牲にした人がそのあとにちゃんと報われなければ、「美しさ」という点で成立しませんし、ただの悲しいお話で終わってしまいます。
そしてこれは「テーマ」であり「観た人に伝えたいこと」なので、自己を犠牲にしても結局報われないのなら、誰も実行しようとせず自分勝手な人間が増えていくだけです。
そういう点からドーリィちゃんは生まれ変わって復活する、という演出になったのかなと思いました。
このシーンのBGMではアンパンマンのマーチの「なんのためにうまれて なにをしていきるのか
こたえられないなんて そんなのはいやだ!」
というフレーズが挿入されていました。
このシーンにぴったりで、観た後に自己犠牲の美しさというテーマを聞いたとき、すごく納得してしまった。
またこの映画の公開当時にやなせ先生は
「おもしろいだけでなく感動もほしい。あまりに生命が粗末にされる時代なので今年は生命がテーマになっています」
と語っていたそうです。(Wikipediaより引用)人間だけにかかわらず、動物も毎日毎日人の手で捨てられて人の手で殺されています。
うちでは犬を一匹飼っています。家族みんなでとても大事に、家族の一員として過ごしていますが、これをみてこれからもその気持ちを忘れずにいようと思いました。
もちろん人にも思いやりの心をもって接したいと思いますし、大切なもののためなら命をはる覚悟ができるような関係を人に限らず築いていきたいと思いました。
余談ですが、ドーリィちゃんは最初金髪パーマに赤いリボン、青いドレスといういかにも西洋人形のような容姿をしていたのですが、復活後は髪を下で2つに結んで、赤いボーダーのトップスに長ズボンのオーバーオールという素朴な格好になっていました。ここでも彼女の心変わりというかそんな感じが表されているのかなと思いました。
ところでこのフォントを使いたかったので使ってみたけどめっちゃ読みにくくてこんな話しときながら思いやりがないと思いました。
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