月別アーカイブ / 2018年08月

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遺産分割協議書とは、遺言書がない場合に相続人全員が参加して、遺産の分割協議を行った後、そこで決まった遺産分割の内容を書き記したものに、相続人全員が署名、実印を捺印することで成立します。
なお、印鑑は実印を使わないと不動産登記手続きや銀行手続ができませんので、注意が必要です。
遺産分割協議書は、相続人全員の同意の下で遺産分割を行ったことを証明する大切な書類となります。
たとえば、預金の相続(払戻し等)の手続の際に金融機関から提出を求められたり、法務局へ相続登記申請を行う際にも必要となるなど、各種の相続手続で提出が求められることが多いですが、それだけ証明する力があるということです。

土地家屋調査士としては、未登記の家屋(建物)について、相続人からの建物表題登記を申請する場合に、必ず必要になる書類です。
なお、各相続人は遺産分割協議書に拘束され、撤回することができません。
万が一、遺産分割協議書を書き換える場合には、相続人全員の合意が必要となります。
遺産分割協議とは、相続開始により被相続人が有していた一切の権利・義務を相続人が相続分に応じて共同相続した遺産を、個々の財産に分けるための話し合いのことをいいます。
遺産分割協議を行う前提として、相続人の確定と財産調査の結果が必要となりますので、相続人が確定していなかったり、財産調査が終わっていない段階から作成しても無効になってしまう可能性がありますので注意を要します。

遺産分割協議書作成のポイントとしては
遺産分割協議書には法律的に決められた書式はありませんが、遺産分割協議書を作成する上での基本的なポイントとして。
① 遺産分割協議は、相続人を確定し財産調査をした上で、法定相続人全員で行います。
② 法定相続人全員が署名・実印を捺印します。
③ 相続財産となる不動産の表示は、登記簿に記載されているとおり記載します。(未登記の場合は、固定資産家屋評価証明書に記載されている通り、さらには課税漏れの場合には現況を調査の上、記載します。)
④ 遺産分割協議書が複数枚にわたる場合、法定相続人全員の実印で契印(割り印)します。
⑤ 印鑑証明書の添付。

認知症の方・未成年者・不在者がいる場合の遺産分割協議書作成については。
遺産分割協議書には、相続人全員の署名と捺印が必要になりますが、認知症の方・未成年者は判断能力が乏しい可能性があるとして、これを行うことができません。また、不在者がいる場合にも、勝手に署名や実印を捺印することはできません。
このような場合、遺産分割が頓挫してしまうことになりますが、代理人を立てるなど法律で定められた手続きを行うことによって、遺産分割協議書の作成が可能になります。
それぞれの場合について簡単にまとめると。

認知症の相続人がいる場合
認知症の相続人がいる場合、判断能力に欠けてしまう可能性があるとして、代理人を立てる必要があります。
この代理人は、認知症の程度に応じて、成年後見人、保佐人、補助人と分かれており、それぞれ代理人が行うことのできる範囲も変わってきます。
~成年後見人が選任されるまで~
1
家庭裁判所に成年後見人の選任申立てを行います。
医師の診断書が必要です。
2
家庭裁判所が本人との面接・医師からの鑑定などをもとに、審理を行います。
3
家庭裁判所によって後見開始の決定・選任者が確定されます。
4
後見人を含めた相続人全員で遺産分割協議を行います。

※申立から後見の審判がされるまで、通常1~2ヶ月程かかります。
未成年者の相続人がいる場合
未成年の相続人がいる場合には、未成年者に代理人を立てなければなりません。
通常、未成年者の代理人は親ですが、相続人に両親も含まれている場合、未成年者の代理人になることはできません。親と子で相続財産をめぐって利益が相反する関係になってしまうからです。
したがって、このような場合には家庭裁判所に特別代理人の選任を申立てます。

不在者の相続人がいる場合
不在者の相続人がいる場合、2つの方法で手続きを進めることができます。
失踪宣告を行う
不在者のための財産管理人を選任する
どちらの場合も、家庭裁判所への申立てが必要となります。


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建物を新築されるお客様から、ご質問を受ける事もあります(*^o^*)。

新築に際して、金融機関よりお借り入れがある場合には、担保権の設定登記を入れるように、お話がなされます。
※担保権とは、債務者がその債務を履行できない場合に備えて、権利者(金融機関)がその債権を担保するために設定する権利のことです。

根抵当権とはどんな権利ですか。普通の抵当権とどのように違うのですか?
このようなご質問については、先ずはざっくりと、個人の方は抵当権、ご商売をされている方は根抵当権が多いです!と、お話します。

根抵当権も抵当権の一種です。それでは、根抵当権と普通抵当権との違いに関して。

抵当権は、既に発生した特定の債権を担保するものです。例えば「何月何日に貸し付けた金何円の貸金債権」といったものです。従って担保されている特定の債権が弁済などによって消滅すると、それを担保していた抵当権自体も消滅します。余談ですが、これを抵当権の附従性といいます。

これに対して、根抵当権は継続的な取引から生じる不特定多数の債権を一括して担保する抵当権です。従って(普通)抵当権のように、設定のときに特定の被担保債権が存在していることも必要としませんし、被担保債権となっている個々の取引によって生じた債権が弁済されて消滅しても、根抵当権自体は消滅することなく、次々に発生する債権を担保するために存続します。こんな関係で、ご商売や会社を経営されている方などには、大変便利な担保権であると思います。

なお、根抵当権を設定するときは担保する債権の範囲を取引の種類などによって特定する必要があります。債権者と債務者との間に将来発生する全ての債権を担保させること(いわゆる包括根抵当権)は出来ません。また担保する債権の最高限度額(極度額)を予め決めておく必要があります。

根抵当権は債権者と抵当不動産の所有者との契約によって設定されますので、債務者と設定者は同一人である必要はなく、例えばAさんとBさんの取引により発生する債権を担保するためにCさんが所有する不動産に根抵当権を設定することも出来ます。この場合Cさんは物上保証人ということになります。

土地や建物の登記簿を観ても、物上保証人となられている方は、結構いらっしゃるんですよ。親族の方が多いようですね(*^o^*)。

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遺言は、方式及び種類並びにその作成方法が法律(民法)で定められております。
従ってこの定めに従っていない遺言は無効となります。
遺言書を作成する場合、遺言者の状況を考慮した二つの方式があります。

一つは、遺言者が通常の生活状態において作成する「普通方式」です。
もう一つは、特殊な状況(例えば病気で死亡の危険状態にあるときや、船舶などの遭難で死亡の危機にあるときなど)において作成する「特別方式」です。

今回は「普通方式」の遺言について説明します。
普通方式には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3種類の遺言があり、
それぞれに、作成手続きが異なります。

自筆証書遺言
自筆証書遺言は、遺言者本人が、遺言の全文はもちろん、日付及び氏名を自書し、これに押印することで作成できる遺言です。
自分で書けばよいので、いつでも簡単に作成でき、費用も殆どかからないという利点があります。
しかし、内容が簡単な場合はともかく、そうでない場合は、法律的に不備な内容になってしまう危険があり、せっかく作った遺言が遺言執行時に無効になる場合もあります。
しかも、遺言の誤りを訂正する場合には、訂正の方式が法律(民法)で定められており、訂正の仕方によっては方式不備で遺言が無効になってしまう危険もあります。
また、遺言書を発見した者が、自分に不利な内容が書いてあると思ったときに、破棄したり、改ざんや隠匿をしてしまう危険がないとはいえません。
自筆証書遺言は、その遺言書を発見した者が、必ず家庭裁判所にこの遺言書を持参して、相続人全員に呼出状を送った上、その遺言書を検認するための検認手続を経なければなりません。

自筆証書遺言は、全文を自書しなければならないため、遺言者が自書することが出来ない状況にある場合(病気などで)には、利用することができません。

それを補う遺言方式として、公正証書遺言があります。

なお、次のような方法で作成した遺言書は自筆証書遺言とは認められず、無効になります。
● パソコン等で作成した遺言書
● 遺言者が口述した内容を、他人が筆記した遺言書
● 遺言者の口述した内容を、録音テープに記録したもの
● 遺言者の口述した内容を、ビデオテープやDVDに映像記録したもの

 【自書証書遺言作成要件のまとめ】
  ①全文を自書する
  ②日付を自書する
  ③氏名を自書する
  ④押印する

○ 日付は、年月日を正確に自書する必要があります。
例えば「平成30年8月吉日」等と書いた場合、無効になります。
○ 押印する印鑑は特に指定が無く、認印でも問題ありませんが、実印があるのなら実印を押印すべきです。

公正証書遺言は、公証人によって作成される遺言書です。
遺言書の作成を希望する人(遺言者)から公証人が遺言の内容を聴取して、公正
証書という形式で遺言書を作成します。
  
具体的には、遺言者が公証役場に出向き、証人2人以上の立会いにより、遺言の内容を公証人の前で口述し、公証人がこれを筆記し、これを遺言者と証人に読み聞かせ、又は閲覧させます。
遺言者と証人が、筆記の正確なことを確認して、各自がこれに署名・押印します。
その後、公証人が、適正な方式に従って作成されたことを付記して、署名・押印し、
公正証書遺言の作成は完了します。
公正証書遺言は、原本、正本、謄本の3通が作成され、原本は公証役場で保管さ
れます。
遺言者には、正本と謄本が返されます。
公正証書遺言は、法律の専門家である公証人(多年にわたり、裁判官、検察官等
の法律実務に携わってきた方が公証人をしている)が、正確な知識と豊富な経験
に基づき遺言の内容を確認しつつ作成しますので、要件不備で無効になるような
ことはありません。
また、原本は公証役場で保管されるので、紛失や偽造等の心配もありません。 
自筆証書遺言と異なり、遺言内容の筆記は公証人が行いますので、遺言者が読み
書きできない状況でも作成できます。
また、遺言内容の伝え方は、口頭による説明が原則ですが、耳や口が不自由な方
の場合は、筆談や通訳者(手話)等を通じて伝えることが可能です。
  
遺言者が公証役場に出向くことが困難な状況にある場合には、公証人が、自宅又
は病院等へ出張して遺言書を作成することもできます。
ただ、自筆証書遺言とは異なり、公正証書遺言を作成するには、費用と多少時間
がかかります。
【公正証書遺言作成に必要な資料】
公証人に公正証書遺言の作成を依頼するための準備として、予め次のものを用意する必要があります。

①遺言者本人の印鑑登録証明書(発行後3カ月以内のもの、実印も一緒に持参)
②遺言者と相続人との続柄が分かる戸籍謄本
③財産を相続人以外の人に遺贈する場合には、その人の住民票
④財産に不動産がある場合には、その登記事項証明書(登記簿謄本)と、固定
資産評価証明書または、固定資産税・都市計画税納税通知書の中の課税明細書
⑤証人2人の名前、住所、生年月日、職業が分かるメモ
⑥遺言内容のメモ
⑦遺言で、遺言執行者を決めておく場合には、その人の名前、住所、生年月日、職業が分かるメモ
事案により、他にも資料が必要となる場合があります。
【公正証書遺言作成要件のまとめ】
①公正証書遺言作成に必要な資料の準備をする
② 証人2人以上の立会いが必要
③公証人に対し、遺言の趣旨を遺言者が口述する
④公証人が筆記し、遺言者と証人に読み聞かせ又は閲覧する
⑤遺言者と証人が確認後、署名・押印する      
⑥公証人が署名・押印する
⑦原本は公証役場で保管、正本と謄本は遺言者に渡される

秘密証書遺言は、遺言者が自分で作って封印した遺言書を公証役場に持参し、公証人に、その遺言書が間違えなく遺言者本人のものであることを公証してもらう方式の遺言です。
具体的には、遺言者が遺言の内容を記載した証書に署名・押印し、これを封筒に入れ封じます。
(署名・押印を除けば、自筆証書遺言のように全文自書する必要はなく、パソコン等で作ることも、他人に代筆させてもかまいません。)
次に、書面に押印した印章と同じ印章で封印します。

遺言者は、証人2人以上と共に公証役場に行き、持参した封書を公証人と証人の前に提出して、自己の遺言書である旨とその筆者の住所、氏名を申述します。
その際、遺言書が遺言者以外の者の代筆等による場合は、その者の住所、氏名を申述しなければなりません。
これを受けて公証人は、提出の日付及び遺言者の申述を封紙に記載します。
更に、公証人は遺言者および証人と共に封紙に署名・押印して秘密証書遺言は出来上がります。そして、この秘密証書遺言は、遺言者本人が保管することになります。

以上の手続きを経由することにより、その遺言書が間違えなく遺言者本人のものであることが公証されます。   
封書は開封しませんので、遺言書の内容が公証人や証人に知られることはありません。
また、封書には遺言書が封入されていることが公証されますから、偽造、変造の心配もありません。
しかしながら、公証人は遺言書の内容を確認することが出来ませんので、その遺言書の内容に法律的な不備があったり、紛争の種になったり、要件不備で無効になってしまう危険性が無いとはいえません。
また、秘密証書遺言は、遺言執行に当たり、自書証書遺言と同様に家庭裁判所で検認手続きを受けなければなりません。

【秘密証書遺言作成要件のまとめ】 
①遺言者が証書に署名・押印する
②証書を封筒に入れ封じ、証書の押印に用いた印章で封印する
③公証役場に行き、公証人及び証人2人以上の前に封書を提出して、自己の遺言書である旨と筆者の住所、氏名を申述する
④公証人が、証書を提出した日付と遺言者の申述を封紙に記載した後、遺言者及び証人と共に封紙に署名・押印する

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