何度足を運んでも慣れない東京に今日から一週間滞在する。遠征前はいつも当日の朝早く起きて準備するようにしているんだけど、さすがに今回は大荷物。昨夜のうちにスーツケースと格闘し「これ以上はもう…」とでも言いたげなその口を半ば強引に閉じたが、出発した今も何かを忘れたような気がしてならない。

レコーディング自体は諸々の都合で晩夏まで続く。銀河高速という曲を発表した手前、次はそれ以上のものにしなければいけないな〜という緩い強迫観念と、並んだ曲からしてどう間違えても最高傑作になるだろ〜という謎の自信が混在している。4月以降、3人でスタジオに入るようになってからはアレンジやリードギターという"調味料"に頼らず、メロディと歌詞という"天然素材"の良さだけでどこまで美味に仕上がるか、に今まで以上にこだわるようになった気がする。(料理に関して無知なので、『いい感じの比喩!』くらいのテンションで受け取ってください)要は順調ということ。

今年の春までの3年間はメンバーの大半がサラリーマンだった。まとめて休みを取れる盆休みは大体レコーディング漬け。盆休みという世間一般的に普及している概念をすっかり忘れていた僕は「今年はゆっくりできるかな?」なんて無邪気に思いカレンダーアプリを開く。なんと今年はレコーディングに加えて自主企画3本と夏フェスとの文字が。(※頭が悪いため先先の予定を覚えられず、でらしによく怒られる。)先週のミーティングで「来年の夏は絶対に盆休みを作る」という法案を提出すると2/3以上の賛成を得て無事に可決された。

そうそう、今年はROCK IN JAPAN FESに出演する。2年前の夏、RO JACKというオーディションにエントリーしたことがあった。優勝すればROCK IN JAPAN FESへの出演権と賞金100万円が手に入るというもの。デモテープ審査から始まって、決勝戦まで勝ち抜いた僕らは、渋谷のとあるライブハウスのフロアで結果発表を待った。しかし最後までハンブレッダーズの名前が呼ばれることはなく、僕もメンバーも悔しすぎて何一つ言葉が絞り出せず立ち尽くしていた。(でらしと先週話している時、思い出したように「あれが3年間で1番悔しかったですね」と呟いていた。)スタッフの鴨井さんがボロボロ泣きながら駆け寄ってくるのを見て「いつか絶対に出場します」と言ったのを覚えている。2年かかってしまったけれど、約束を果たせるのが嬉しい。続けていて良かったと思えることの一つ。もう来週だっけか。新しいグッズ(超オシャカワSPECIALチョベリグこだわりインスタ映え確定案件)もその日から発売します。

敬愛する先輩との自主企画ツーマンライブが3本、ラッシュボールはATMCのクロージングアクト、あと9月になるけどスピッツの企画にも出演する。野外イベントや大きなステージにはまだ慣れない僕らだけど、忘れられない夏になることは既に決定している。よかったら一緒に遊んでください。熱中症にだけは気をつけて。

ノイズキャンセリングしたヘッドホンからは田我流。誰かがゆれるための曲を書こうぜ。