「そうなの、ルーちゃんが…大きくなったのね」
鏡越しの会話、店と通りが映る。
「まだ幼いと思っていたけど、考えているなら、
応援したいわ」
「皆の応援と、期待があるから、ルーちゃん、
きっと大丈夫です」
「ありがとう。あの街は、風光明媚なところよ。
とても懐かしいわ…」
少しの寂しさは、今だけ。
切り揃った襟髪、ドロップヘアに、ふと目を遣る。
仕上がった色も、お気に入り。
店を後にして、マルシェに向かう。
街に住む懐かしい友人に、手紙を書いておくわ。
力になってくれるから、頼ってね。
あなたが、何処にいてもいいけれど、
わたしはいつも、あなたを思っているから。
応援するわ、ルーチェ。