"希望校に受かったら何でも好きなものを買ってあげる"と母方の祖母が言ってくれていたので、一台のシンセサイザーを買ってもらいました。

YAMAHA SY77。僕のファーストシンセです。

この時代のシンセはそれ一台だと音しか鳴らないものがほとんどで、完成度の高いデモ音源を作る為にはリズムマシンやシーケンサーなど、複数の機材を揃えなければなりませんでした。

これは一台で完結出来る、オールインワンシンセの先駆けの楽器です。

とにかく曲が頭にあふれてこぼれ落ちそうな状態だったので、手に入れてからは取り憑かれたように曲を作り始めます。

デジタル機材はどんどん新しくなるので、買っては売りを繰り返すのですが、

この子だけは今も部屋の片隅にいます。

つづく

自分の中では熊本の普通の高校に進学すると決まったので、親と先生に伝えました。

残念がっていましたが、それでも今後は腕が落ちない程度にレッスンは続けたいという僕の希望も尊重してくれたので、結局高校卒業するまでH先生の元へは通い続けます。

そうして3年生の冬になり受験シーズンを迎えますが、いかんせん遊び過ぎて勉強をしていなかったので、希望校にはおよそ届かないと担任の先生に罵られます。

頭にきたので3ヶ月間、めちゃくちゃ勉強しました。

結果、希望校に合格します。

晴れて高校生活のスタートです。

つづく

それは親や先生からすれば予想を超える好成績だったので、またまた盛り上がっています。

そんな光景をよそに、僕自身は出場する前に決めた"1位以外だったらクラシックをやめる"という結果に何だかホッとしていました。

1位の人(男)が凄過ぎたからです。

今後努力を重ねればもっと上手にはなるのかも知れませんが、彼は絶対に超えられないという圧倒的な演奏を聴かせてくれたのです。

彼がいる限り、一生この世界ではナンバーワンになれないと思わせてくれたので、晴れ晴れとした気持ちでした。ニコニコです。

ここでクラシックの道は終わります。

つづく

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