たまごは、何故、あんな形なのだろうか…たまごは、どうして殻に包まれているのだろうか…何故、アレからひよこが孵化するのだろうか… 



まだ岩手県で暮らしていた幼い頃。




僕は、冷蔵庫から

たまごを取りだし温めた。 

廊下に、這いつくばり 

たまごを温めた。 

「たまごー!!たまごー!!早く温まーれー!!」 



僕には、強い思いがあるんだ。 

ひよこが欲しい!! 


単純にそれだ。 



廊下で這いつくばり、たまごを温め10分が経過した。 

僕のお腹の下にある、たまごは、なかなか温まらない。 

腹にひんやりとした感触だけが伝わってくる。 




ガラガラッ 

玄関が開いた。 

お父さんが帰ってきた… 

「おいっ、ひげー、おまえなにしてんだ????」 

お父さんは、たまごを温める僕を見てバカにした顔をするんだ… 




「おっおっおっお父さんっお帰りなさいっおっおっお父さんおたまごっおたまごっおたまごっで」 


そう答えるのが 

7才の僕には、精一杯… 




お父さんは、 

臭い靴を玄関に脱ぎ散らかし…ずかずかと廊下を歩き僕に近寄って来る。 





(わー!!!!!!!やばいっ!!!!やばいっ!!!臭い!!!!) 



そう僕が焦っていると 

お父さんは、不気味な笑みを浮かべて、僕の背中に足を置いた… 



(やめろぉ!!!僕のおっ僕のお腹の下には、ピヨ子がいるんだぁやめろぉ) 


だけど僕は、口にださなかった。 

もし 

ピヨ子の存在がお父さんに、ばれたらピヨ子は確実に殺られてしまう… 




お父さんは 

「ぷへへっぷへへっひげぇひげぇぷへへっ」 


と意味のわからない笑い方をし臭い足で体重をかけてくる… 




グォーグォー 

ググググググググッ 







ぐしゃっ 





お父さんの臭い足重力攻撃に僕は、負けてしまい 

ピヨ子は、潰れた… 



僕は、泣き叫んだ 

「ピヨ子ーっ!!!!!!!!っっでゅっはーっ!!!!!!!ピヨ子ぉおおお!!ぴよぴよっわーんっ」 




泣きながら立ち上がると… 


腹は、潰れた、たまごで 

ぐっしゃぐしゃだった。 



自分の力の無さに悔やんだ…悲しかった。 




「うっうっお父さんのぶあああか野郎!!!!!!!!」 




お父さんは、そんな僕を見て爆笑しながら 

「あっハハハハハハハハっオマエったまご温めてたのかあ???あっハハハハハハハハったまごたまごたまごあっハハハハハハハハ」 




そこに洗濯かごを持ったお母さんが現れ 


「あんたら、なにしてんの???」 





僕は、お父さんを訴えた… 


「お父さんがあ臭い足で踏みつけたあぎゃああああああっ!!!!!!!!」 



お父さんは、僕をコケにしたように 


「こいつなあ、一人で、たまご温めてたぞぅ!!バカだなあバカな息子」 


そう言った。 




暫しお母さんは、無言になりお父さんをキリっと睨み付け 

「おいっ!!!ひげを足で踏みつけんじゃねっ」 




(ふっ親父ぃざまあねえぜざまあねえぜカッパ) 

と幼心ながら思った。 



だけど、お母さんは、僕までを睨み付け 

「てめえっ!!たまごー!!!食べ物、無駄にしてんじゃねえ!!!!!!!」 







(ちっきしょー!!!!!!誰も!!!誰も!!!!誰も!!!!僕の事を、わかってくれないんだあ!!!!!!!!ちっきしょー!!!!!!!) 




僕は、廊下に四つん這いになり潰れた、たまごを見つめ… 


(ごめんね…ピヨ子、ピヨ子つぶれちゃったね。ピヨ子になる前にこんなことになって…ごめんっ!!) 




お父さんとお母さんは、

「あーでもねえ!!こーでもねー!!!」 

「あんたが踏んだからあーでもねえ!!こーでもねー!!ハゲっ」 


と口論をしていた。 







!? 





(ひげくん…今のスキよっ!!!逃げてー!!!大丈夫だよっ次のチャンスがあるから私は、平気!!) 






誰かが僕に、話しかけてきた…そんな気がしたんだ。 


僕は、また立ち上がり廊下を走った… 


ごめんねピヨ子。 












2日後 


僕は、冷蔵庫から 

たまごを盗んだ… 



よーし 

温めたるっ!! 

ピヨ子産まれろ!!! 

僕は、電子レンジに 

たまごを入れた 

【あたためスタート】 

ポチっ 

≪ブーーーーン≫ 

と電子レンジが回りだし 


たまごは 

ズドンッ!!!! 

爆発した。 


お母さんに、 

オケツたたかれた。 








次の日 


ばあちゃんが 

煮る 

味噌汁の鍋に 

たまごをまるごと入れてみた 



ゆで玉子になった… 


お母さんに、 

ももたたかれた。 





次の日 


じいちゃんの 

社会の窓に 

たまごを 

入れてみた 


しかし 

ズボンのスソから 

たまごが 

落下してきて 


割れた。 



お母さんは、笑いをこらえながら

僕のオケツをぶった 







次の日 


ひいばあさんの 

寝床に行き 

たまごをパルンパルンに垂れ下がったおっぱいの下に

隠した… 



次の日 


縁側でひいばあさん



おっぱいを干してた




いったんもんめんかと思った。




たまご潰れたらしい



「ピヨ子ー!!!!!!!!!!」 






次の日 


僕は、冷蔵庫から 

たまごを盗み 

犬のコロの小屋へと 

向かった… 

コロの小屋の中に 

たまごを入れ 

「コロったまごを温めるんだよお!!!」 

とコロに命令した。 





次の日 


ひいばあさんが 

庭で叫んでる 

「ぬわぬっ!!!!コロがたまご産んだあげぇー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!犬がぁああたまご産んだあげぇー!!!祟りじゃあぁあ!!!祟りじゃあ!!!」 






お母さんは、爆笑しながら 

僕のほっぺたを 

ぶった 










ピヨ子は、 

どんなに 

どんなに 

僕が頑張っても 

産まれなかった… 








ピヨ子…


ピヨ子に出会うために最善を尽くしけどピヨ子に出会う事ができなかった。


そんなある日

じいちゃんが段ボールを持って帰ってきた。

じいちゃんは、

「ひげくーん!!」

て優しい声で僕を呼んだ。


ダダダダ!!!て廊下を走り

「じいちゃん!!その箱なあにい!!!!!ねえ!!!なあなにい????」

と聞くと!!

じいちゃんは、ニコニコしながら

「ひげ君が欲すがってた鳥っこだげえ」





え????ピヨ子なの????

じいちゃん!!!!!!

ピヨ子なの????



やったあ!!!!!!!!



やっと会えたねピヨコ!!!



僕は、じいちゃんに抱きついた。

僕は、じいちゃんが大好きだ。

じいちゃんと僕、二人で笑顔になりながら段ボールを開けると











焼き鳥が入ってた。















僕の頭の回りをピヨ子が何匹かクルクル飛んでいた。









笑顔!!

STA!!
HIGESTADIARY
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