新型コロナウイルスとの戦いがここまで長くなるとは思っていませんでした。


2020年5月に予定していた秦組vol.13&14『方舟〜「辺境の惑星」「9999の正義」』は、全ステージ中止。

2021年2月にキャスト変更して再び企画した『方舟』も、何度目かの緊急事態宣言を受け、平日公演は全中止。

三度目の正直として企画した2021年7月の秦組vol.15&16『方舟〜「花非花」「黒体放射」』も新型コロナウイルスのせいで全ステージ中止。

そして、秦組のホームグラウンドと勝手に思っていた劇場(日暮里のD倉庫)が消滅。


正直なところ、一時期は「もう立ち直れないかも」と思いました。

少なくとも、自分が主宰する演劇はもう無理かな、などと。


それがなぜ、「それでもやる!」に変わったのか。よりにもよって、過去で一番新規感染者が多いこのご時世に、また劇場を予約して内金も払って演劇をやろうとしてしまうのか。
自分で自分にびっくりしています。
これが、演劇の持つ魔力ってやつなのでしょうか。

というわけで……

秦組、再始動します。

公演ナンバー「vol.15」から仕切り直しです。


秦組 vol.15

『And so this is Xmas』

2022年11月23日(祝)〜27日(日)@シアターアルファ東京


この公演、初演は2016年の9月。

その後、同じタイトルで小説になり、

そして昨年、『サイレント・トーキョー』と改題されて映画になりました。

佐藤浩市さん、西島秀俊さん、石田ゆり子さんら、超豪華キャストで。

今回は、あえて元のタイトルに戻しての再演になります。


2016年の頃は、日本ではテロなんか起きないでしょ、とまだまだ大勢の人たちが思っていた気がします。あれから6年。世界の景色は大きく変わりました。すぐ目の前にテロがあり、戦争がある。そんな時代に、あえてもう一度、『And so this is Xmas』。


秦組は、この作品から再出発します。