今年も、七月二十七日が来た。
今日は、わずか十九歳で逝ってしまった、ぼくの姪の命日だ。
あの夏、ぼくは連ドラの仕事で、よく緑山スタジオにいた。
篠原涼子さんが主演だった。
そしてそこから、姪が入院している相模原の病院まで何度も通った。
姪は篠原さんのファンで、
それをご本人に伝えたら、
超絶ハードスケジュールの合間に、わざわざ姪のためにお見舞いのビデオレターを作ってくださった。
その優しさに涙が出た。
ビデオレターを受け取った時の姪の笑顔、今でもよく覚えている。
今日、篠原さんの新作映画の初号試写があり、
イマジカの映写室まで観に行った。
姪の命日に、こうして篠原さんのガッツ溢れる新作を観られるのも、縁、なのではないかと思う。
「アンフェア ジ・アンサー」
素晴らしかった。
本当に、素晴らしい出来映えの映画だった。
姪にも、観せてあげたかった。
夏なんだから、たまには、化けて出て来てくれてもいいのに、と思う。