声優の歴史から読み解く現在の声優の仕事

声優専門職業の由来

 僕が所属している日本演出者協会のお隣さんである(住所的に)

 俳優の西田敏行さんが理事長を勤めていらっしゃる日本俳優連合さんに、声優になりたての新人は最初に皆が登録する事からも、その由来が見えてきます。

 本来声優専門職というのもなく、声優関連の仕事はみな俳優が副業で務めていて、後に確立しました。

 

 僕らは「日俳連(ニッパイレン)」さんと呼称させて頂いてます。

 

 *時折チャリティーイベントを芸能花伝舎で催しているので是非*

 

www.nippairen.com

 

 僕が知るかぎり、長く活躍されてきた声優さんは皆、俳優/役者を必ず経験しています。日本昔話の常田富士男さんに、市原悦子さんも有名な俳優/役者さんですね。

 

 声優専門の芸能事務所の誕生

これは1969年になります。平成生まれの方にとっては、「もうだいぶ前じゃないか!」って思われるかもしれませんが、芸能の歴史を振り返るとつい最近の事のように思えます。

1990年代から鳴り止まぬ声優専門学校の誕生

 

 アニメブームの勢いで、現在に至るまですさまじい勢いで声優専門学校が誕生していますけれども、あまりにも声優志望者が多すぎて、成り立つのです。

 現状、アニメを見る方にとって色を作った声でないと満足出来ない方が多い(需要がある) 為に声優専門の教育者が不足しているという背景もあります。

 

声優専門で通すか舞台の仕事もやるべきか

 

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 声優事務所に入ると舞台の稽古を殆どの声優志望者が受講します。

 表現の仕方のバラエティーを広げる為ですね。体を動かして声を出すのと、遠くに届ける・ウィスパーで観客に聴かせるなどは舞台独特の手法ですから。

僕は声優のみに専念するべきだと思う

 これは人により意見が別れるのだけれども、一度下積みで舞台を経験したら、声優一本で行きたいのであれば声優のみに絞ればいいと思うんだ。それに、舞台を仕上げるまで1週間以内(!)で出来ちゃう事もあるのだけれども、声優さんが舞台に立つケースの多くは期間を1月とか2月とか取られちゃうタイプの舞台ばっかり。 

 仕事がいつ来るか分からない新人声優さんにとってこれは大きな損失だ。

 

 

 役者になりたい人もいて、それには文学座さん、俳優座さん、色々と有名なところがあるけれども、1年目、2年目で才能がないと上の人が判断してくれればその道(俳優/役者になりたい)から外してくれるような場所から、沢山の才能が生まれて来るので、勿論人によるのだけれども、声優さんが舞台に上がっても見劣りしてしまうケースが多いんだ。

 

 

 俳優/役者として舞台をやりながらも、声で魅せる事を知っている演者さんなんかは声優も出来てしまうケースがあって、俳優兼・声優という流れに需要 (旅番組のナレーション等) 声優から俳優はちょとマルチ系の才能がないと難しい。

 

 但しそれにも、もう一つ別のケースがあって、その時には声に答えてあげる人がプロ。

 それが、「あの声優さんならば舞台も見たい!!」 そんな声が聞こえてきたらそれはエンターテイメントとして確立しているから出演することは素晴らしい事だし、逆に「私は舞台やらないから」なんて、最初のうちは言わなくていい。

  因みに長く活躍されている人は皆、性格がいい(優しい)という経験則があります。

声優のアイドル化について

これについては僕も当初びっくりだったけれども、流れとしては有り得る話。

 元々アニメの登場人物に対しては、「中に人なんていませんから」が当たり前だったのだけれども、メディアの進化と共に声優さんも顔を出す機会が増えるようになって。

「この声を当ててるのはどんな人だろう? Twitterやってるかな? かわいい(かっこいい)かな?」

って思うようになるに従い

 

「このアニメの登場人物」

「誰々さんが声を当ててる登場人物」

 

 になる図式が成り立つし、興味も湧くから、声優がアイドル化するのはおかしなことでもないと僕は思う。

声優のアイドル化について個人的な見解

いいんじゃないかな?

 うん。なんだろうな。それも、需要の一部だし。

 ただ、この流れだとすっごい才能を持った人が埋もれちゃうかな。という懸念はあるけれども、それも運のうち。

そしてそれもタレント(才能)に含まれる。

最後に声優になりたい人へ

 芸能界はダメだったら諦める事がとても大切な世界だから。

 いつまでもしがみついていてきっつい思いをするよりも、もし芸能界でしっかり生きて来た人から、スパっと自分に「才能ない」と言ってくれる人がいたら、その人は大切な人。

 人に「才能ないよ。」と言って、恨まれる事はあっても、自身に得する事なんてないんです。

 そして才能がないんじゃなくって、才能が他にあるってこと。

 

 僕が怖いのは、続けていればいつかなんとかなる!って言う人だから。

 

 それでもし、きちんと声優になれたら、エンターテイメント業界の発展のために、決して驕らず、優しく、続けられる人になって欲しいと願います。

 

長谷川直輝

 

 

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原宿の芸能スカウトについて知っておいた法が良い知識

 原宿といえば芸能界に入る為の、分かりやすい入り口だと思われていますよね。
 芸能人がここでスカウトされた!という情報が入ってきてしまったら
 「原宿駅に行けば」、「あの美味しいクレープ屋さんのところに行けば・・・」なんてつい期待をしてしまうものです。
 最近の2010年頃までは、ありえないこともなかったんです。ただ。

芸能プロダクション、今はもう町中スカウトやっていないんです。

 応募者の絶対数の割合だけでなく、ビジュアルが整っている方が増えたのと、人が集まるインフラが整ったのが理由。

 そして一番は迷惑防止条例にしっかり引っかかるから

 僕も以前いた芸能プロではまだ条例もスカウト禁止が含まれていませんでしたから、スカウトマンとして名刺だけ渡したりとかよくやっていました。 立ち止まって話をしたり。 それこそ、新宿や渋谷でも名刺渡しを行っていました。

 今じゃとても考えられません。

 その、年々進化する迷惑防止条例は以下参照下さい。

迷惑防止条例は、「押売行為」「盗撮を含む痴漢行為」「不当な客引きやスカウト」などを規制していますが、7月1日に施行される改正条例では、これらに加えて、「悪質な訪問買取等」「公衆便所等での盗撮」「スカウト目的で相手方を待つ行為」が規制されます。

平成24年(2012)「迷惑防止条例一部改正~押し買いの規制の新設・盗撮・スカウトの規制強化~」『警視庁HP』 http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kouhoushi/no53/column_koho53.htm (2016/1/21参照)

 2002年の施行以来段々と取り締まりが強化されていて、2012年にはスカウトだけでなく、待つ側も処罰対象になりました。

 なので芸能プロダクションも大手であればあるほど、きちんとした会社組織ですから、できなくなってしまったのです。

それでは一体、誰がやっているのか。

 これはもう、普通のナンパだったり、芸能プロを騙る小さな小さな、ちいさな事務所さん(または個人)だったりします。

 あと、原宿ならカットモデルの依頼をしている風景は未だに多いですね。「竹下通りなら話しかけてもいいじゃない。」って独特の空気がありますから。僕もあの空気間、結構気に入っています。

 ただ "今はもう、町中スカウトで名刺渡されて芸能プロって言ってきたら、それは少し危ないんですよ。"ってお話でした。

 何になりたいのか? モデルになるならばきちん経営されてるモデル事務所さんに入って、俳優ならばジュノンや美少女コンクールからでもいいし、 舞台からならば劇団の門を叩いたり、演出家のワークショップを受けたりなど、色々あります。

 近年も原宿で「スカウト待ちしているのかなぁ・・・。」なんて思う事も有りますが。

 それはもう過去の話ですので、町中で芸能プロから名刺を渡されても喜ばないで「怪しいな。」って気づくようにして下さい。

 原宿シンデレラ・ストーリーに憧れて行くのはやめましょう。

 2016/1/21

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