ある年配の女優はいつも会う度に、僕に対して、、
またはその周囲の人間達に、役者は麻薬みたいなものだと口を酸っぱくして言っていた。

金言だと思った。

一度ステージに立った者の多くはその高揚感、トリップ状態に取り憑かれて辞められないのだから。それも、その先長い間ずっと。

生活保護を受けながら立ち続ける役者。
幼い子供がいるのに「自分を必要としてくれている観客がいる」
と、言いながら子育ての一切を放棄する者など幾らでも見てきました。

僕には、その子供以上にその人を必要としている観客はどの世界にも、いない。そう思う。違うだろうか?

僕はスポットライト症候群と呼んでいる。

迷惑を掛けるのならば1人だけ。自分だけであろう。

"普通"の仕事と言われるものに従事し、自分を含めた周囲を守っている人達を僕は尊敬する。

僕は役者を愛している。
だからこそ、幸せな人生を歩んで欲しい。
収入にならない趣味の舞台(そう受け取られる)に立つ役者はもうつまらない、見てて哀しくなる虚栄心を捨てて。 きちんと生計を他で立て、本気の趣味として向き合うといい。
そしたらまた数年後、数十年後に華開くかも知れない。

多くの有名人は本名できちんと生活を立てている。
時間の自由を作りやすい実業家が多いですね。

そうでないのはプロの舞台役者と自称する者に多い。

因みにプロとはそれを生業にして生きている者の事であり、 多くの自称はプロではない。

人生を役者という仕事で棒に振ってはいけないという僕の願い。 少しでも届くといいな。

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劇場でのクラスターが話題の昨今。

演劇に人生を賭けるのは舞台に上がる方の人間だけでいいと思う僕は、正直今、普通の演劇活動をするのは困難だと考えています。

演劇人ならご承知の通り、舞台キャストの感染リスクはそりゃめっぽう高い。
1人インフルエンザがいたら5割以上は感染していると注意して問題ない。

密閉された稽古場。
窓を開けば室内の大声が近隣に響き渡りクレームが入ってしまうので、現在の状況で気をつけると言って換気するとしても2時間に1回とかでしょう。
通しリハが始まればもっとその時間は伸びる。

コロナは感染力が強大だとか。
それもリスクは声を出す事にかなりポイントが当てられるようで。

若干、演劇って観客に向かって大声出しますよね。(かなり)
稽古場で濃縮培養したコロナを、普段は様々な日常を送るお客さんに向かって発射する可能性が少しでもあるなら、僕は停滞の道を選びます。

だって回復薬もなければ未知な事だらけな状況ですから。 
命賭けるなら演劇人だけでいいよと。 でもそれ以上の日常世界に拡がる可能性、あったでしょうと。

なぁに、1年2年演劇やらなくても演劇は死なないし演劇人も死なない。

僕らは演劇のプロかも知れないけれども、コロナ感染対策のプロではないのだから。

休めばいいじゃない。

ブロードウェイ劇場街も、年内は全て閉鎖でしょう?
イギリスの劇場も動いていない。


僕は自転車好きだから、このぽっかり空いた期間にウーバーイーツやりたい。


基本リベラルな国内の演劇人は、今やる事に反逆精神や何かを見出し燃えるタイプが多いので、劇場が空いてさえいれば止まらないでしょうね。

せめてもの対策としては、無声劇、録音等にするか、屋外公演にするなどでしょう。
他にオンラインに切り替えるなど。
そのままオンラインでやるなら、液晶を通して観る専門に作られた映画やドラマを見た方が面白いとは思いますが。
もしかしたら開拓余地はあるかも知れません。


あぁ、屋外夜間で照明の光を作ったら綺麗だろうな。

SNS炎上した本舞台。

全ては作品勝負な僕は、どんな状況下でも良いものを魅せる、届ける事しか頭にない職人です。

15人を降ろした悪魔の演出家と認識してもらうよう、知る人の悪意、見知らぬ人の悪意を全て自分に向けさせて俳優を守る為に、何も触れずに居る事がベストな選択だと思っていたのだけれども。

そうではなく、役者さん達に守られる演出家になってしまったようで。

ただ、ただ胸を打たれて。

ありがとう。とても良い作品です。
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