最近は自分のスタンプを描く時間があまりなく、
他のイラストレーターさんが描いてくれたスタンプに対して
僕なりの経験則をもってセリフや絵面を調整するという
ディレクション的な作業をやっております。

「こういうセリフがあった方がいい」
「ここはこんな言い回しにした方が使いやすい」
「このセリフは使いどころがない」
「こういう内容はリジェクトの対象になる」


などなどを細かくチェックしているわけです。


売れてるスタンプが少ない僕のディレクションに
説得力があるかというと少々怪しいのですが、
「調理法を知らなくても味は語れる」の理論で
できる限り頑張りたいと思います!




■「うざい」を売りにするスタンプ多くない?

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スタンプのストアを眺めていると、
ちょくちょく「キモイ」「うざい」というワードが目につきます。
一般的にはあまり宣伝文句には使われない、
使うべきではないとされる言葉です。
タイトルからしてズバリ「うざい◯◯のスタンプ」だったり、
「うざカワ」ってのもかなり多いですね。


中のスタンプ単体で見ても、
「こんなの送ったら相手が気を悪くするんじゃないか…?」
と心配してしまうようなセリフも結構あるわけです。


僕はこれ、最初のうちはかなり嫌悪感がありました。
『せっかく描いた我が子のようなキャラを「うざい」「キモイ」だなんて…』
『そもそも不快に思わせるためにキャラを産み落とすなんてひどい…』

みたいな感じで。


ですが、LINEを実際に使ってみて
スタンプの使われ方を目にすることで
その考えも変わってきました。




■「意地悪」には需要がある

普通の会話において、気のおけない間柄であれば
お互いをからかったり軽口を叩くことはごく当たり前にあります。
仲良し同士のコミュニケーションには少しの意地悪というか
いたずら心はあってしかるべきものなんですよね。

だからLINEにおいても
少なくともそういった距離の近い人同士であれば
相手に軽度のプレッシャーを与えたり
軽口を叩くための「うざいスタンプ」が
会話のスパイス的として求められるのは当然なんだ、と
何ヶ月も経ってようやく気づいたのです。
絵柄にもよりますが文字よりソフトに伝わりますし。
もちろん使う人のモラルによるところが大きいですが。



有名キャラのスタンプだと
キャラクターのイメージを悪くしないように
嫌われにくいセリフしか無かったりしますが、
「自分が言いたいのはそんな無難なセリフじゃないんだ!」
「憎まれ口のセッション(鈴木結女「土曜日の落書き」より)がしたいんだ!」

と渇望するユーザーの心こそが
クリエイターズで「うざいスタンプ」が生み出される原動力なのでしょう。


もちろんクリエイターズスタンプの規定にあるように
過度に相手を罵倒したり傷つけたりするものは排除されるべきですが、
ある程度のレベルなら「うざさ」すら商品価値の主体になり、
それに対する大きな需要が存在するというのが
LINEスタンプの面白いところだと思います。

「やあお客さん、うざいスタンプ販売開始したよ!」

「僕のスタンプこんなにうざいよ!!」


こんな感じでうざさを是としてアピールするプロモーションが飛び交うなんて
なかなか他の市場では見られない傾向ではないでしょうか。





なお僕のスタンプには↓こんなハゲオヤジがいまして、
oyaG_01
少なくとも作者としてはかっこいい愛されオヤジとして描いており
決して「うざい」「キモイ」の文脈では扱っていないのですが、
他の皆様がどう思われるかはもちろん自由です。
お好きなだけ相手に送りつけていただいて結構ですよ!


      
                              

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