『佐々木、イン、マイマイン』が公開したその日、池袋の小劇場では僕の親友が舞台に立っていた。そのことが僕を励ました。世界の片隅で悠二は今も戦っている。常に現場が大切なんだと自分に言い聞かせた。映画館も現場だ。生活も現場だ。SNSや飲み会で見ないからってその人が何かを放り投げたことにはならない。その場所で生きている人の思いがある。それを想像する。



日常のあらゆる場所に佐々木がいる。
佐々木に語りかけてる僕がいる。

少しだけネタバレになるかもしれないので嫌な人は読まないでくださいね。

宇多丸さんが言うように、あれは未来から振り返った悠二の追憶だったのか?だとしたら佐々木はこんな痛みを味わったのかなとかこんな恋をしていたのかな、そうやって悠二がインマイマインしたってことか。それは岳が佐々木を演じたのと同じことだし、僕がいま佐々木に語りかけてるのと同じことだ。


佐々木、痛かったか?

佐々木、楽しかったか?

佐々木、恋ができて良かったな、いやそれが恋なのかもわからないけど。

佐々木、一人でバッティングしてたのかよ。あれからずっと?でも俺はお前のこと寂しいなんて思いたくないよ。

佐々木、

佐々木、

佐々木、




話は変わるけど『生きちゃった』という映画が忘れられない。
「どんな歌を歌ってるの?」
「ラヴソング」
あの台詞が大好き。
なんで僕は映画を見るんだろう。
たった一回の人生楽しく生きればいいじゃん。楽しく生きるのに映画って必要なのかな。
今日ずっと歩きながら考えたんだけど、生きてゆくってどうゆうことなんだろう。
いまこの瞬間にも泣いてる人がいて、それが大切な人や家族だったりして、災害で理不尽に大切な人を亡くした人とか、突然目が見えなくなった人がいるかもしれないし、殺された人とか、殺された人の家族とかが今日もどこかにいるかもしれない。殺しちゃった人も。
自分自身が経験し得ない、あるいはこれからするかもしれないその痛みを想像しながら、それでも自分の生を生きなきゃならない。それが生きてゆくってことなんじゃないかな。だとしたら疲れるね。
本当のさいわいって一体なんだろう。宮沢賢治の言葉が浮かぶ。
人の痛みを想像する時間は必要なんだろうか。
映画って必要なんだろうか。
それでも僕は例えば、『あなたへ』の高倉健さんの演技を思い出して涙が出てくることがあるし、そのことへの憧れがやまない。やっぱり映画が好きっていうのがまずあるんだろうな。
突然の悲しみに耐えられる、いや耐えられないかもしれないけど、耐えるしかないんだけど、でも日常の悲しみに耐えられるように映画を見てるのかもしれない。生きてるだけで悲しいじゃん。
悲しい世界において、それでも人と人とが出会い、私いま幸せだって感じること。その手助けに映画がなるのかもしれない。
わからないけど。
楽しく生きてくってなに?

どんな役柄であれ、
世界の片隅で懸命に生きている人を演じたい。



あ、間宮祥太朗、佐々木インマイマイン観てくれてありがとう。感想を書いてくれてありがとう。銀河英雄伝説の舞台で僕が演出部をやっていた頃、祥太朗がアフタートークで演出部に拍手を贈ってくれた。舞台袖から見つめていたあの感動を思い出した。直接伝えるのはアレなのでこの場を借りて。


宮沢氷魚、映画賞おめでとう。
ずっとずっとそう思ってる。
自分が賞をもらうよりも嬉しい。
氷魚に連絡したら真っ先に
「これでさらにhisに光があたるのが嬉しいね」
って。氷魚らしいなと思った。僕たちは周りの人の想像をこえる絆でつながってる。


最近豆腐でアヒージョを作るのにハマってる。
余ったオリーブオイルにうどん入れて食べるのがおすすめ。

どうでもいいけど。

犬が怖い。


2020.12.11(妹よ 誕生日おめでとう)
藤原季節

熊本県で放送された番組が二週間限定で公開されています。
僕も、コロナ禍において映画『のさりの島』を静かに想うことが増えました。
来年の公開に向けて、ぜひご覧ください。

藤原季節


映画『くれなずめ』が来年のゴールデンウィークからテアトル新宿を中心に全国公開されます。

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主演は成田凌。
成田凌っていうより本当もう吉尾。
吉尾って聞くだけで笑っちゃうよ。
よしお!笑っちゃうよ!

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なんかこの映画のこと思い出すと、
一生懸命だったな〜ってちょっと恥ずかしくなって、
ヘラヘラして、急に切なくなる。いてて。

こんな愛しい兄さんたちだ。

お楽しみに。

藤原季節

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