前回、Netflixがコンテンツに莫大な予算をかけているという話をしました。 今日はその背景や、変化について。

ものすごく簡単に言うと、Netflixは放送業界や映画業界までも根本から変えてしまうような大革命を起こしています。 


  Netflixの歴史 ※1

Netflixは元々、DVDレンタルサービスを世界で初めて行った企業で、創業10年目の2007年に、現在のようなストリーミング配信を始めました。

テックカンパニーとしての側面も強く持ち、2012年にはストリーミング配信を世に広めた功績が讃えられ、エミー賞の技術開発部門 「プライムタイム・エミー・エンジニア賞」 を受賞。

2013年には、インターネット界のアカデミー賞とも言われるウェビー賞のメディア・ストリーミング部門で、審査員投票と一般投票のダブル受賞を果たしました。
オリジナルコンテンツの製作を始めたのもこの頃です。


2014年には、Netflixはアメリカのストリーミング配信市場で約32%のシェアを獲得。
2015年、満を持して日本に上陸したNetflixは、フジテレビとのコンテンツ連携をするなどして、日本での認知も高めました。

Netflixとフジテレビが共同製作。地上波でも配信され話題に。

国内外問わず、おもしろい作品にはどんどんファンがつき、ファン達のSNS投稿などもPRの強力な後押しとなりました。 Netflixは徐々に、動画ストリーミングサービスとしての知名度だけではなく、映像コンテンツ製作での地位も確立していきます。 

莫大な予算を充て、ストーリーの背景やディテールを詳細に描き、またデビッド・フィンチャーやスティーブン・スピルバーグといった人気映画監督がオリジナル作品の総指揮を執るなどして、クオリティの高さを叶えています。 アカデミー賞でも、Netflixのオリジナル作品のノミネートや受賞が見られるようになりました。
(一方で、映画業界では昨年、"Netflix問題" なるものが取り沙汰されていて、既存の権威との兼ね合いなど、今後どうなっていくのかが注目されています。 ※2  

また、NetflixのCEOのリード・ヘイスティングスは、 "コンテンツは国境を超える"ということを、いろいろなところで言及していて、それをNetflixのサービスのいたるところで体現しています。 私達ユーザーは言語の多様さだったり、レコメンド機能の凄さ、また世界中のSNSの投稿などを通してそれを感じることができる。


AppleがiPodを発売したのが2001年。
その後iTunes Music storeを開始したことによって、音楽業界の構造は根本から変わりました。
さらにiPhoneの登場、 高速通信回線の普及によって、音楽は所有するものではなく、クラウドを通じてアクセスする時代になりました。
この流れは動画配信業界にも顕著に現れていて、既に 1億400万人の会員数を誇るNetflixは、世界のストリーミングサービス業界をトップで牽引しています。



参考 : ミレニアル世代を対象にした調査結果
最も優れたオリジナルコンテンツを配信しているのはどのストリーミングサイトだと思う?というアンケートに対して、 79%がNetflixのオリジナルコンテンツを好むと回答。 ※3
Infographic: best original content



  変化の実感

いろいろなことが変わり、まだまだ進化は続くだろうけど、個人的に一番びっくりしていることは、俳優の序列が変化しつつあることです。

海外ドラマが製作に莫大な予算を投じるようになり、そのあり方は大きく変わりました。 私が高校生くらいのときには、ハリウッドスターは海外ドラマには出ていませんでした。

ドラマに出ている俳優や女優は、ハリウッドスターより劣っていると認識されるような風潮があったので、これは目に見えて、本当に大きな変化だと思います。 巨大な業界で、序列を変えうるような変化はなかなか起こりません。

Youtuberが登場したり、またLINE LIVE、ツイキャスなどのサービスによって、誰でも動画配信を利用して自分をPRできる時代になって久しいですが、その変化はあくまでも、個人が発信できるようになったことを強調する側面が強かったように思う。 これも、相当なインパクトがあったけど…。


今、大きないくつもの業界をまたいで、コンテンツの製作だけでなく消費や配給のシステムが根本から変わりつつあります。 Neflixがコンテンツに予算を投じることは、良質な作品をユーザーに届けるのみならず、この変革の流れをまだまだ推しすすめることに繋がるんだなぁと感じます。

スケールの大きい話ですが…
いろいろな角度から、この変革の流れを見ているととても刺激的だし、なぜか勇気づけられたりする。
時代を前へと推し進めようとするような、大きなエネルギーを感じます。



次回も更に、Netflixのおもしろさについて、今度はNetflixのサービス内での視点から見ていきます。


出典 :

#netflix #thecrown #clairefoy

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Netflixには日々、色んなコンテンツが追加されていますが、本当におもしろい作品が多くて嬉しい限り。

でも、それはなぜでしょうか。
今日から数回、どうしてNetflixのコンテンツがおもしろくて、更になぜ私がNetflixをとてもカッコいいと感じているかを話します。

…なぜなら、それを語らずして何も書けないことに気づいたからです… とにかく私、Netflixが本当に好きなんですよね。 Netfixやそのコンテンツから、マーケティングもクリエイティブも学べるんだけど、何よりNetflixが好きな気持ちが高じて、このブログを始めました。 

さて。
Netflixの特徴のひとつとして、ドラマなどオリジナルコンテンツの製作に力を入れている。というのがあるけど、その力の入れようは凄いです。

まずは製作費の観点から。
なんと… ドラマ1話あたりに、1本の映画並みの製作費が充てられています。


1話あたり 380 万ドル (約 4.5 億円)
1話あたり1200 万ドル (約130 億円) 

Same story, second verse. #TheGetDown

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最高額は『 ザ・クラウン 』
1話あたり1300 万ドル (約140 億円)

1シーズンではなく、1話あたりの製作費です。
うん。 凄すぎますよね…。

2011年あたりまでは、海外ドラマの製作費の平均は320万~400万ドル (約3.6億〜4.5億円)くらいだったそうです。

Netflixに限ったことではないけど、今、海外ドラマのクオリティが未だかつてないほど上がってきてる。

で、製作費が増えてクオリティが高いからおもしろい、というのは事実なんだけど、それだけではありません。
Netflixは、放送業界や映画業界までも根本から変えてしてしまうような変革を起こしています。

動画ストリーミングサービスの普及によって、色々なことが変化しつつあります。
続きは次回。


最後になりましたが
2018年が皆さまにとって、素敵な一年になりますように ✨


世の中には、広告やマーケティングの仕事をしている人はたくさんいる。だけど、ナレッジや重要性ばかりが語られ目立っていて、マーケティングのおもしろさがあまり見えないと思うことがよくある。

たとえばこのようなタイトルの記事の数々 。
  • 行動心理学で顧客を掴む◯◯◯
  • ターゲットを逃さない◯◯
  • ユーザーの印象を操作する◯◯◯

ありますよね。  うん、私もたまに読む。
勉強にもなる。

マーケティングの仕事をしている人は、たぶんパーツの一部として、これを簡単に受け入れられる。

だけど、このような記事や書籍タイトルの数々を見て、マーケティングについて良くない印象を持つ人が多いのもすごくよくわかる。

でも…。 本質はそこではないよ。と思う。少なくとも、私が追求したいマーケティングの世界はもっとおもしろい。

マーケティングの根底には、時代の真理があると言いたい。今、私たちはどこに向かっていて、そしてこれから、何を求めるようになるのか、みたいなこと。

それって、マーケティングに使用されるセグメントなんかよりも深くて広いし、みんなの意識や心理に大きな影響を与えています。時代が変われば、価値だって変わる。

でも、「今、この時代」というのは、常に私たちの生活を取り巻いていて、日常のいたるところで見てとれるけど、根拠をもってガチっとつかみきることは難しい。

マーケターは、今いる点を把握して、目標点を定めて、線を引くようなことをするわけだけど、その取り組みの中で、数字はもちろん、場合によっては過去の事象や歴史だったり色々な情報を使って、なんとか自説を補完しようとしたりする。みんなきっと、大なり小なりこれをやっていて、この思考部分が超おもしろい。

そして、超ヒットするコンテンツは、だいたい間違いなく時代を象徴している。だから今、どんなコンテンツが人気があって、それはなぜか。そのコンテンツはどんな形で、何をみんなに伝えていて、その伝え方はどのようであるか。 こういうことがすごく勉強になったりするわけです。

それを教えてくれるのが…
そう。  私にとっての、Netflix … ✨

Don't forget the Get Out of Litchfield Free card.

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はい。

そして、数字は、自分の直感や信念を補うため、および自分の直感や信念の高慢を戒めるために重要な役割を果たしてくれる。

わたしのマーケティングの定義は、基本的には超ゆるい。検索して出てくる色んな定義を見て、なんだかなぁと思ったので明文化してみた。


📎マーケティングとは、数字や統計学を基礎とし、その時点の世の中のことわりや、時代がどこに向かっているのか、というヒントを見いだそうとする姿勢と取り組みのこと。


色々な概念とか手法があるけど、それよりもまず、これが根底にあると思う。

だから今の時代、情報を発信しているほとんどの人が、SNSとかで少なからずマーケティングをしていると思っていて、ビジネスに使われるマーケティングはその応用にすぎないよね、って考えています。
それも、クライアントやユーザーのためにどう活用するかという… 基本はすごくシンプルです。

さぁ、次はようやく… Netflixについての話しよう。



※ 2018/01/01に画像を変更しました。



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