2018年8月25日。

僕の人生にとって、大変大きな1日、そして、きっと忘れるでないあの日から1週間が経ちました。

今でも実感というほどの実感は湧いてきません。

翌日にはぽっかりと胸に穴が空いてしまうのかな、と思っていたけれど、

今でも喪失感のような感情は僕の胸には届いておりません。

それはきっと、CLØWDというバンドを始めるにあたって決めたことを、

自分の心の中だけでは、守り通せたからかもしれません。

それは「明日死んでも後悔のないようにこのバンドを愛すること」。

もしかしたら、綺麗事のように聞こえるかもしれません。

これは誰かに対する発信ではなく、自分の為の信念であったと思います。

だから、きっといまの心境に居られるのだと私はそう思います。


大変大きな功績を残すことは出来なかったと自負しています。

日本の音楽シーンを背負うバンドになりたかったです。

ただ、この4年弱の間に作り上げた音楽は唯一無二の存在だと思って居ます。

家族や、親戚にも自信を持って聴いてもらうことが出来るバンドです。

いつかもし私に子供が出来たら自信を持って聴かせてあげたい。

そう思えるほど、大切な宝物を生み出して来ることが出来ました。

思い出せば、いつの日か、「猟平さんって毎回最高傑作って言ってますよね(笑)」と言われたときは、ショックでした。

ショックというより、気付かされたというか。

本当に選びきれないほど、私にとっては1曲1曲が大切な宝物で輝いていました。

けれど、きっと周りの人からしたらそうでなくて、好きな曲も嫌いな曲も、その順番すらもあるんだろうな、と。

そのおかげで、万人に受けるようではいけない。一人二人に刺さる、マイノリティの中での鋭い棘になろう、と考えさせられました。


そんな大切な曲達を生み出して来れたのも、このメンバーが居たからです。

僕の作る曲は基本的に構造も音楽理論的にも難解なものが多いです。

ドラムひとつ取っても、非常に難しいのが感じ取れるかと思います。

以前印象的だったのが、「フルコーラス」というテレビ番組に出演させて頂いた際に、

司会のベッキーさん、OKAMOTO'Sのハマオカモトさんには「バタフライ・エフェクトって、ずっとドラムソロの様なビートですよね」とお話頂いたのがずっと頭に残っていました。

そんな難解なドラムを自由に扱えるのは樹が居たからです。

このヴィジュアル系のシーンには、メタル寄りなラウド系ドラマーで上手な方は沢山居ますが、手数系のジャズやラテンまでこなせるドラマーは非常に少ないです。

だから、CLØWDの曲ではトリッキーな曲展開や、ドラマティックな波を作りやすかったんです。

ドラムはバンドでいう骨です。骨がしっかりしていないとどれだけ肉や、皮がしっかりしていても、成り立ちません。

その根底をしっかりと作り上げてくれたのは樹、彼に間違いありません。


そして庵。初対面のときから、彼は非常に華がありました。

僕がヴィジュアル系に魅了されたのは、その他のシーンにはない、メンバーの解き放つ華にカッコいいと思ったからです。

彼とステージで隣り合うようになり、雑誌で見て憧れていたような華のあるルックス、ステージパフォーマンスを彼はまさに具現化してくれました。

きっと本心から楽しんでいるんだろうな、感情に身を委ねロックンロールをする姿は共にライブをしていて、最高に清々しかった。


そしてその相棒として、常にギターを愛していたのが冬真。

僕が曲を作って、彼に入れてもらったギターで噛み合わなかった事は一度だってなかった。

ただ早く弾けるギタリストに、僕はあまり魅力を感じなくて、コクや旨味を感じさせてくれるギターが好きなんです。

彼のプレイはまさにコクと泣きの詰まった演奏です。

もともと出会った頃はそうでもなかったんだけどね。きっと沢山弾いたんだろうね。本当にかっこいいよ。


きっと物凄く苦労しただろう、苦悩しただろう、努力しただろう、なあそうだろう?KØU。

冬真とメンバーを探していたときに、何度かライブを見たことあったんだけど、

そのときは何も感じるものがなくて。

ただ、何度目か見たときに何故か抜群に輝くものが宿ってた。

演奏中に、何度も冬真と「こいつしかいないよな!どうして今まで感じなかったんだろう!誘いに行こう!」って興奮したのを今でも覚えている。

それにしても最初の頃の彼はものすごく歌が下手でね。笑

手元に残ってる「WAKE UP」の初デモは今でも皆の笑い話。

ふたりで死ぬほどスタジオにこもってああじゃないこうじゃない、散々やった。

その中で喧嘩して取っ組み合いになってスタジオ飛び出したりもあったね。

ツアー中納得いくライブが出来なくて、悔しくて喧嘩したあとにその壁を超えるライブが出来て、泣きながら抱きしめあった日もあったね。

本当に頑張ったよ。

今では誰よりも自慢のボーカルだよ。僕はこんなにもカッコいいシンガーとバンドを組めて本当によかった。

僕はきみの声が誰の声よりも好きだから、いっしょにいつか曲を作ろう。

誰にも聴かせなくていいんだ。また、スタジオにこもろう。

チャリで近所のスタジオに向かってさ、ハンバーガー買ってさ。

きっとガキの頃からの遊びだった音楽で夢を見せてくれたのは君だった。

最高のボーカリスト、ありがとう。


そして、何よりもあなた方が居たからCLØWDはここまで歩いて来ることが出来た。

もっと応援していれば…なんて言って来る子も居たけれど、それは違う。

バンドが終わることにファンの責任なんてひとつもない。

少しでもあなたの側に居ることが出来たこと、それだけでバンドにとって何よりも嬉しい答えです。

改めて、ひとりひとり、すべてのファンの方に感謝します。


CLØWDは"解散"しましたが、僕の中では8月25日にて"完結"というほうが意味合いとしては近く感じています。

バンドが弱体化して、崩れゆくのではなく、今の僕らがこの3年8ヶ月で一番カッコいいバンドであるという自信があるから、

そして今までで一番大きな舞台でラストライブを迎えられた事は本当に誇りだからです。

正直言うと、それ以上にライブであなた方の顔を見るのが物凄く切なくて、

物凄く胸が痛かったです。

私はバンドマンとしての人生を終えますが、

少しでも自分の作った曲があなたの支えになれたのなら、幸せです。

自分が音楽に支えてもらったように、自分もそうなりたかったから。

そう描いた自分の作った曲が、いつしか自分の支えともなっていました。

きっと、CLØWDにとっても最終更新日は8月25日であるけれど、

僕自身にとっては、今日であり、明日であり、

CLØWDがあったからこそ、

あなた方との出会いがあったからこそ、

今を生きているのだと感じられる人生となりました。


DVDも最後の約束、しっかり守る為にいま製作中です。

明日はESPさんにてESP Museum一日館長として立たせて頂くことがつい先日決まり、

皆の前に立つのは明日で最後になりそうです。

頂いたお時間許す限り、しっかりとESPのユーザーとして語らせて頂こうと思っています。

いつか、セミナーみたいなこともしたいなとずっと考えてはいたけれど、

そんなことをお金頂いてやるような立派な人間じゃないので、

皆が好きなCLØWDと、僕が好きなCLØWDについて、ゆっくり話せるお時間にしたいと思います。

なので、ずっとやりたかったことをこうして、また実現させて頂けること、

皆と時間を分かち合えること、感謝致します。


それでは最後となります。

これから、CLØWDとして作品を出すことはありませんが、

ひとつだけ、最後の製作物をプレゼントさせてください。

どうか、皆の心に残りますように。

https://www.dropbox.com/s/62t6pf58py5pbgw/0825_ENDING.mp3?dl=0‬

保存も出来るようにしてあるので、会いたくなったら、思い出してください。


最後にひとつ、この間教わった言葉です。

「きみが今までしてきた選択と、僕が今までしてきた選択が、私たちを引き合わせた。自分たちで出会ったんだ。」

CLØWDと、今後のあなた方の人生に、祝福あれ。

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2018年9月1日

CLØWD 猟平