最新作「THE ANSWER」収録曲についての第2話目の今日はLilacについて書きたいと思います。



この曲は前作のアルバム「THE CHERRY COKE$」のデモ出しの時からあった曲になります。なので、もう4年以上前からあったことになります。

この頃は自宅で作曲するにしても「※1 MTR」という機械を使ってて。

(※1 マルチトラックレコーダー→多重録音機。複数のトラックを録音再生できる録音機器)

持っているパソコンのスペックも低い&「※2 DAWソフト」をまだ持っていなくて今思えば非常に不便でした(笑) 

(※2 デジタルオーディオワークステーション→パソコンで音楽を作るためのソフト)

そんなわけで、デモの歌入れなどはMTRをリハーサルスタジオに持ち込み、その都度スタジオに通って歌入れなどをし、スタジオの機械を使ってCDに焼いていたりしました。



ちょうどそのころ個人的に使っていたスタジオが埼玉県の戸田にありまして。

今でも思い出せますが、そのスタジオは規模的に結構広くて大きいんですが深夜に自分しか使っていないなんてこともざらで。

煮詰まった時は超広いロビーでボケーっと缶コーヒーを飲んだりして休憩していました。

今でもあの深夜の寂しいロビーでポツンと佇んでいた自分を鮮明に思い出せるくらい、あのスタジオは愛着がありました。



そんな時にふと。

やらなきゃいけない作業があるにもかかわらず(前作収録の「Good Luck Johnny」か何かを作ってた時)、浮かんだメロディがありました。

忘れないうちにコード付けをしてメモをし、ドラムもベースもない状態でギターでバッキングを録り、そして鼻歌も入れて、一気にサビまで録っておきました

俗にいう「引き語り」のような感じで、Guns N' Rosesの「Patience」をイメージした口笛を適当にイントロに入れました。




でも、その時の「Lilacのデモ」はなんか古臭く感じて。いかにも一昔前のフォークソングのような匂いで。

「あぁ、こんなの使えるわけねぇなー」

なんて思って。



結果、前作には使われずにしばらくこの曲は「眠る」ことになるわけですが、ある時にKAT$UOさんに「あの曲やらない?」って言われて。

(おぉ、あれか・・・)

なんて驚いたんだけど。

いざ着手してみるとやっぱり「何か」が足りない気がして。

その「何か」はその時は分からなくて埋められませんでした。



そんな日々を過ごす中で二子玉川でのチェリコのBBQライブ用だったか?アイリッシュパブでのライブ用だったか?で僕らの曲「Rainy Night & Whiskey」のアコースティックアレンジを考える時がありました。

あれ?いつかの12月のライブで配布した「Snows In The Town」のCDには

Fiesta
Rainy Night & Whiskey
Johnny Come Lately(←これ入ってたっけ???)

のアコースティックアレンジが収録されているけれど、そのアレンジを考える時だったかしら?



・・・・・。まぁいいか(笑)思い出せないや。

そのアコースティックアレンジを考えているときにふと、丸ちゃん(MUTSUMI)が弾いたものがThe Eaglesの「Desperado」風だったの。

それを聞いて「ピン!」と来て。「これはあの曲に使えそうだな・・・・!」と。

このDesperado風のイントロの感じは、言ってしまえば今や「スタンダード」と呼んでもいいコード進行でもあります。




後日、スタジオでこの曲をみんなで作っていく中で「丸ちゃん、あの時のやつ弾ける?」となり、そこからちょっと手を加えただけでいきなり良い感じになってきた。

そうなるとイントロにギターが欲しいな・・・となり、ピアノとギターのイントロの今の形になりました。

すると、たちまち曲自体にブルージーなフィーリングが生まれたんです。

冒頭のあのピアノで僕はご飯4杯は食べれる自信があります(笑)



「あぁ・・・あの時に埋められなかったのはこれなのかな・・・」

その後はみちがえるようにサクサクと制作も進み、ギターソロの構想も一気にできた。



ギターソロでインスパイアされたのはGary Mooreの「Parisienne Walkways 」、邦題「パリの散歩道」です。この「パリの散歩道」という曲ではGaryが途中でチョーキングしたまま延々と伸ばすところがあるんですが、それに憧れて弾いています。(動画の3:08のところ)




あと、これは誰にも言ったことないんですがライブではSantanaになったつもりで弾いています(照れ)Santana最高です。

そしてちょっと話はそれますがこのアルバムの楽曲群を作るときにGaryの作った名盤「 Wild Frontier 」をよく聴いてました。(名盤なので機会があれば聴いてみてくださいね!)

あぁ・・・自分をさらけ出しているようでなんだか照れ臭い(笑)



オタク的見地から言わせてもらうと、この曲はライブでの「生の」TOSHIのドラム、LFのベース、そしてKAT$UOのヴォーカル。これが格別です。

何度やっても全く同じグルーヴの日はないですし、ライブで聴く際にはそこらへんの「間」とか「うねり」を楽しんでもらえたら嬉しいです。

やっぱり生の人間が奏で合うブルースは最高にしびれます。これはどれだけテクノロジーが発展しようが、いつまでたっても機械には超えられないと思っています。




ブルージー

その最後の味付けはSUZUYOの奏でるブルースハープとサックス。

これがあると無いとでは「雲泥の差」になります。

乾いた空気を吹き込むSUZUちゃんのプレイにもぜひ耳を傾けてみてください。

哀愁とは何か、感じることができるかもしれません。





そして、この曲で僕の好きな歌詞は「嗚呼、僕は・・・」です。

初めて聴いた時から理由は分からないけれど、とっても好き。「僕は・・・」の後の余韻というか、「間」を生んでいてとっても好きです。





最後に

冒頭の話を思い出してみてください。

この曲が生まれたのは、前作のアルバム「THE CHERRY COKE$」制作時で、メンバー脱退後のバンドの再起をかけていた時期だったということを。

あの時期、もうバンドをみんなでおしまいにすることも可能だったかもしれない。

でも、やり残したことがありすぎて。THE CHERRY COKE$をとても諦めきれなかったあの頃。

「今 あなたに聴いて欲しくて 書き綴る唄があって まだ捨てられぬ夢の欠片を 拾い集める夜がある」 

あの深夜の戸田のスタジオで、偶然生まれたこの曲のことや当時の状況のことを言っているようで、この歌詞を初めて見た時はなんだか泣けてきて、勇気づけられました。






よし!

まだまだ行こうぜ!!!!!!!!!!!!!!!



つづく

MASAYA