秋に市民活の講師を依頼されました。
今までも 出版関係、新聞、ラジオなど
いろいろ出させて頂きました。
今回は命の大切さに ついて90分の
時間を頂きました。
何度か動物関係の勉強会や伝える
依頼を受けて来ましたが回を重ねる度に
どんなことを 伝えればよいのか、法令遵守
とか伝えておきながら、動物愛護法と鳥獣
保護法の矛盾点とか、狩猟や罠の法とレス
キュー活動、研究分野の調査で犠牲になる
生き物と実験動物、産業用動物と愛玩動物
たくさんの法律と現実に質疑応答された時
に 簡単に答えを出せない自分がいる。
私には自分が経験したことしか、伝える
ことはできない。
いろんなことを経験し、知ってしまうこと
で 余計にうまい言葉を出すことができ
なくなってしまう。
保護施設やレスキューの活動は良いこと
は少なく、継続していくには聞き流す強さ
が求められる。
人の残酷さや都合のよい解釈に足を取ら
れないように耳を塞ぐこともある。
何が最善なのか、答えはないのについ
探してしまうこともある。
命の大切さ、を 問う前に 命と関わる
ことの大変さを伝えた方がよいのではな
いだろうか…
いろんな考え方の人間がいる限り、生き物
を虐待する人間はいなくはならないし、
本人が気づかないだけで、虐待に値する飼
育をしているケースも多々ある。
そのために法律もあるんだけど 法律が
あっても 個人の家の中で起きていること
を知ることは難しいし、人間のように助け
を求めて言葉を発することができない命に
何をしてあげれるのか、考えてしまう。
コロナで在宅になり、給付金で猫を買った
けど 意外と手間がかかる、とか、汚れな
いようにするにはどうしたら良いのか、とか。
鳥の羽が抜けないようにするにはどうした
ら良いのか、とか。
鳴くのをやめさせたいとか、こんな内容を
普通に相談してくる方々も多い。
人間の赤ちゃんが泣くのは仕方ないし、
子供が部屋を汚すのも当たり前のことだ。
同じように 鳥が鳴くのも咬むのも当たり前
のことなのに それを仕方ない事情とは
呼べない。
汚れる、うるさいから、という理由で1日の
大半を 押し入れにいれて 文鳥を失明させ
た人もいる。
ニワトリがうるさいと 首にバンドをする人
もいる。
昔は犬が鳴くからと 手術した人がいた。
話が長くなってしまいそうなので うまい
言葉を出せないまま、この辺で終わらせて
もらいます。
施設とは そうゆう場所。
かっこいいことなんて あまり無いのです。
いま目の前にあることに 最善を尽くせる
よう、余計なことを考えずに対応してゆく
こと、これが継続の秘訣です。
報酬は… 動物達から もらう信頼だけ。