昔の写真を見てたの。
私が今世で
誰よりも愛した犬
"さくら"の写真を。


深い話はモモにはしてなかった。


ママが昔
大好きだった犬がいたんだよって話を
たまにしてたぐらいで。


さっきね
これがさくらだよって見せたんだよね。


そしたらモモさ
両手で写真を握りしめて
とてもアツイ眼差しで
じーーーっとさくらを見つめながら


「まま、、、ももかさくらだいすき、、

カンカン(人の家の可愛いワンコ)もだいすきだったけどね、

さくら、もっと、さくらいちばんかわいい、ほんとうにかわいい、、!!

ほんとうにかわいい、、(´; o ;`)!!!!!

あいたかった(´; o ;`)

おめめもかわいいね、、

ももかさくらだいすきだ、
さくら、ほんっっっとうに、、
すっごくかわいいねまま、、(´; o ;`)!

ももかもさくらにあいたいよ、、!!」



って、
突然胸が締め付けられたような表情で、
本気で感動しながら
何度も何度も伝えてくれたの。


まるで、
ずーーーっと大好きだった気持ちが
噴き出したみたいに。


さくらは
バンビみたいな
ほっそい、雑種。

優しくて
気弱で
澄んだ目をした
茶色い柴系の雑種でね。


モモがその時見た写真は
もうおばあちゃんで
白髪まじりでさ。


いつも
王道の"白くてふわふわ"な子に惹かれて
かわいいー!って喜ぶ子。
そんなリアクションは初めてみた。



それを見て思った。



強い強い記憶はきっと
遺伝子に組み込まれるのかもしれないって。



私の遺伝子には
さくらへの想いが刻まれていて
それを受け継いでくれたモモには
写真を見ただけで
感じるものがあったのかもしれない。
眠っていた何かが
呼び覚まされたのかもしれない。



昔から
感じてることがある。

前世の記憶とやらは、
なにもかもが自分の魂の記憶ではなく
先祖の恐怖体験等から遺伝してるものも沢山あるんじゃないだろうかと。

むしろそっちのほうが
強く表面化するんじゃないかと。

種の保存のためには
恐怖体験をある程度忘れないことは
必要だろうから。


でも、
今日モモを見て
愛の体験も遺伝するのかもしれないと感じられたことには驚いた。



だとしたら、なんて素敵なんだろう。



愛すれば愛するほど
みんなが愛すれば愛するほどに
愛情深い命が生まれるのかもしれない。



モモが
心からさくらを褒めてくれて
こんなにも大好きになってくれて

じんわりと嬉しさがにじんで
いっぱいにひろがった。
泣きそうになった。



心が、あたたかくなった。