#1
5歳と、2ヶ月。
もうすぐ年長さん。
最近また、新たな成長を感じる。
彼女なりの、「お姉さん」のイメージに向かって歩んでいるのだろう。
小さな身体で背伸びをしているのが
生活の中で端々に見てとれる。
先生の話も聞けるようになった。
いつもならママに言われるまで忘れてたことも
自分からすすんで出来るようになった。
明日必要なものをせっせと準備して
「よし!これで朝が楽だぞぉっ☺️」
なんて大人みたいな台詞も、
いっちょまえに言うようになった。
ひとつひとつのことが出来るようになるたびに、
ほんとうに嬉しそうな顔をする。
最近病院に行った時
こんなことがあった。
キッズスペースで初めて触る大きなブロックに心躍らせながら、
患者さん達に見守られながら
なにやらとっても集中して
大きな家を作っていたモモ。
そこに
3才くらいの小さな男の子が遊びにきて、
完成間近だった大傑作なおうちを
容赦なく壊してしまったのだ。
周りが注意しようとしたその時
「いいんだよ、
まだちいさいからしかたないよ(⸝⸝ᵕᴗᵕ⸝⸝)」
いつものように
あの子は優しかった。
だけどひとりになって少しすると
「まま、、」と、
力なく私のところに歩いてくる。
私がニコッと手を広げると
モモの目から大粒の涙がボロボロ溢れてきた。
「あんなにじょうずにできて、
すごいうれしかったのに、、
ママにみせたかったのに、、っ!!」
そう言って私に抱きついて、
赤ちゃんみたいに泣きじゃくった。
そうだよね
もう年中さんなんだけど、
まだまだ年中さんなんだよね。
泣けちゃうよね。
「ママちゃんと見とったよ。
おうち、すごかったねぇ。
それに辛かったのに、
よく優しくできたねぇ
えらかったね☺️」
耳元でそういって
力いっぱい抱きしめた。
「うぅ、、!でも、、もぅあんなすごいのできないもん、、」
「モモ?
ママもやっと出来上がったのに
全部壊れちゃったこと
いーーーっぱいあるけどね?
そーゆう時は
もっっっとすごいの作るんだよ💪!!
一回出来たんだから、絶対出来るの!!
もっとすごいの作ったら
壊れてラッキー♪って思えるよ☺️」
「、、、、、(*´ο`*)」
「やってみる?😊」
「、、、、やってくる。😠✨」
そう言ってまた
彼女はキッズスペースに戻ると
口をへの字にしながらとても集中して
今度はもっと機能的で、
もっと大きな家を作った。
そして満足そうに一息つくと、
「よし!!」と立ち上がり
潔く壊して、綺麗に片付けた。
さっきまで泣いていたのが嘘のような
凛々しい横顔に
またひとつ、成長を感じた。
子供は本当に素直だ。
この子の優しさをどうか壊さぬよう
力強く育ててあげたいと、
あらためて想った。