こちらは、先月で1周年を迎えた『宵に咲く花を見にいこう』に掲載した短歌です。
文語/口語、歴史的仮名遣い/現代仮名遣い、どちらも使用しています。
『宵に咲く花を見にいこう』とは、隔週の金曜の、日が暮れてきた頃から夜半にかけてスルッと届く、
「短歌・季節・近況」をテーマにしたゆるい感じのメルマガです。
短歌に馴染みのない方でも楽しめるような内容になっている……ハズでございます。
登録・解除のページにて、最新号のみサンプルとして公開していますので、
よろしければ遊びにいらしてくださいね。
告知など、こちらでの方が早い場合もあります。

▼『宵に咲く花を見にいこう』
http://www.mag2.com/m/0001625640.html





街路樹の葉が揺れている この世にはおなじひとってひとりもいない

ふわふわとしながら歩く夜の町 踏む道すべてが銀砂になるわ

もし君と海辺の街を歩けたらわたしは春のかもめになろう

夕暮れの産寧坂を歩みゆく なんとなく幕末へ飛べさう

紅梅の下で酒盃を交はしたる人らに紛れて、アラ、白狐

ぬばたまのシニヨンを解き駆けていく 君とふたりの純情ソワレ

火をまとう早矢をつがえて息をする 答えの出ない、問題もある

白皙の娘が泣くと雨が降る、明治の話を聞いたのでした

見開きの真ん中にある余白から腕が出て来て手招きをせり

ウィンナーコーヒーを飲む指先をさやかに店のライトが照らしぬ