月別アーカイブ / 2017年04月

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多くの反響を呼んだ、1000人以下規模イベント用の高額転売者対策「ジャスト・キャパシティ・システム」ですが、いくつかのご意見を受けて補足が必要と感じましたので、それらのご意見ご質問に対して補足させていただきます。

Q1、「直前まで」仮押さえするのは会場側の負担が大きいのではないか?

A、初動〜中間期の動きを見て会場は本押さえしています。初動を見てから仮押さえし、中間期で本押さえするので、実際の仮押さえ期間も長くはありません。現在、詳細場所まで公表していないのは悪意の第三者がいることを想定し、キャパシティを把握させないためです。来場者にはエリアを公表し、準備をしてもらえるようにしています。

Q2、会場側に「無断で」仮押さえしてキャンセルを出すのは不義理ではないか?

A、実際は会場側と「無料で仮押さえできる期限」を交渉し、キャンセルの可能性があることもちゃんと伝えています。今回の場合の仮押さえは、他団体からも同日同時間帯に使用希望がでたら、その段階で通知してもらい、そのとき「本決定」するか「他者も仮押さえとして検討する事を了承する」か「他者がすぐに決定したい場合譲る」かを判断するというものです。なので、会場側の負担を最小限にすることで協力を得ています。

Q3、売り切れの出ないシステムは素晴らしいが、それだと早く購入しようという動機がないため、直前期に注文が殺到する可能性が高いのではないか?

A、このご意見に関しては確かにそうだと思いましたので、直前購入よりも早期購入のほうがお得であるという要素を考え今後に活かしたいと思います。(発売日から10日間のご購入のお客様へのチケット割引「早割」など。)
ご指摘ありがとうございました。

Q4、地方や遠方からの参加が難しい

A、Q3のAに対して、来場者様には葛藤を与えてしまうかもしれませんが、今後遠方からの参加希望なども、情報を把握しながら、最適解を見つけて行きたいと考えています。
現時点ではこの仕組み上、首都圏での取り組みになると思いますが、地方や遠方からお越しくださる方への配慮や、ご来場いただける方の数によっては各地域での公演なども企画出来るようファンの皆様と共に検討を重ねていけるとありがたく思います。



現時点においては、まだまだ皆様からご指摘いただく点も多々あるかと思います。
今回提唱した案の試行錯誤を繰り返しながら、こうして沢山の方に関心を持っていただくことで、新たな改善案やヒントなどをいただけるとありがたく思います。

引き続き、皆様には本取り組みの経過などを報告させていただきつつ、支えてくださるファンの皆様に対してできる限り多くのご支援をいただけるような活動に結びつけていければと考えていますので、よろしくお願いします!


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転売屋撲滅宣言は多くの反響を呼んだ。
その中に

「高額転売しても買う客がいるということは値段の初期設定が間違ってるだけ」

「経済学的には需要と供給のバランスを転売屋が整えてるだけ」

「主催者はチケットを売り切ってるし、客はライブ見るためなら高い金払うし、何が問題なの?」

という意見も多くあることに驚いた。

転売を許さないお客さんと、転売を容認するお客さんの対談という記事も読み応えがあった。

■転売問題とはどのような構図になっているのか考えた
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この問題はいわゆる「経済学的な需給バランスによる価格決定問題」と決定的に異なるところがあると思う。それは(販売者)と(購入者)という2つのプレーヤーだけの話ではないところだ。

販売者は(主催者)と(出演者)に分かれる。すなわち事務所とアーティスト。
購入者は(来場者)と(転売者)に分かれる。すなわちファンと転売屋。

4つのプレーヤーが関係する問題なのだ。
これを整理すると問題の急所が見えてくる。

まず考えたいのは「誰も損してないように見える」問題。
損をしていないのなら騒ぎにはならない。損は誰かがしている。
損をしているのは誰なのか。何が損なのか。

■来場者と出演者の損失から紐解いていくことで明らかになる課題

(来場者の損失)

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1、まず、転売者の介入により、チケットが手に入りずらくなる。
2、その結果として転売者から購入すると不当に高い金額を払わなくてはならない。

(出演者の損失)

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1、転売者が転売を完遂しないと、当日に空席ができる。
2、チケットの販売枚数が来場者数と合わず今後の会場キャパを決めるデータが取れない。

ここまで整理して、損失可能性のあるプレーヤーは来場者と出演者だとわかる。
要するに主催者にはほぼ損失がないのである。ここがポイント。
よくアピールされる「売る方は損してない」というのは主催者のことだ。
だから主催者がなかなか声をあげなかった。
本格的にコストのかかる対策を取らなかった。
ならば損失があるはずの出演者は声をあげなかったか。
あげなかったし、気づかなかった。

なぜなら出演者の損失1、2は両方とも人気の規模に左右されるからである。
劇的に人気があれば、転売者の転売は絶対に完遂する。
そして、キャパシティに関してのデータなどいらない。
つまり、人気がものすごくある出演者なら損失は出ない。
そして転売者は人気のある出演者を狙う。

音楽業界が意見広告を出した半年後、問題はお笑い業界にも波及した。

小島よしおさんと狩野英孝さんのライブ事件だ。(この事件の詳細は過去記事参照。)
転売屋が売り残したからこそ、ここで初めて出演者の損失可能性が明らかになった。
中小規模の人気の出演者には損失可能性はあるが、転売屋のメインターゲットではないために顕在化する確率は低いということだ。
さらに、人気は変動する。この問題に取り組んでいる間に絶頂の人気は落ち着き、転売屋に狙われなくなったりする。

■損をしてきたファン(来場者)に起きた異変

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つまりこの4つのプレーヤーで確実に損をしているのは来場者だけである。
しかし、ここでまた大きな問題がある。
それはこの「守るべき被害者である来場者が時として転売者になる」ということだ。
「行けなくなったライブのチケットは売りたい」
という話だ。そのとき多くの人が思う。できれば高額で売りたいと。次の軍資金の足しにしたいと。

熱烈なファンはファンクラブに何口も入る。友人の名義を借りてまでチケットの抽選に応募する。
この結果(ファン活動としては努力と呼ぶべきか)、ときには必要以上の複数枚当たる事がある。

その結果、同じくファンや友達に譲ってあげたりするのだろうが、やがて5万出してもいい。10万出してもいいから譲ってほしいというファンがいることに気付く。

この場合、一般的には高く売れるならとその選択肢を採る人の方が多いと考えるのが妥当ではないか。
なぜなら、余ったチケットを高く売ることで、グッズが買える、次のライブの軍資金に出来る、売ったチケットの収益をプラスして手持ちのチケットを更にいい席と交換してくれる人を探したい。という経済活動に心理的なシフトをしてしまうのではないかと考えられる。

ここから、一部のファンに至っては専業化してしまった人達が出てきたのではないかと推測される。

■白黒の販売者が混ざり合いグレー視される転売サイト

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転売者の温床になっているとおぼしきサイトはこの「(ときどき転売者になる来場者)と(転売を専業にしている転売者)がグラデーション的に存在していて境界線があやふやになっているうえに、表向きは区別がつかない」ということを隠れ蓑にして多くの高額転売を放置している可能性が高い。転売履歴が明らかに多いじゃないか、とか転売価格が明らかに高いじゃないかというのも、多いのは偶然で、高いのは合理的選択と言われればそれまでなのだ。

■改めて損失の構造を整理しよう

ここまで見てくると損失の構造がわかる。
最も損をしているのは(来場者)だが「その損失の度合が来場者の種類によって異なる」ということだ。

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最も損をしているのが
「転売屋の介入によりチケットが手に入らなかったためにライブが見れないが、ルールを遵守を優先しあきらめた来場者」。

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次に損をしているのが
「転売屋の介入によりチケットが手に入らなかったためにライブが見れないので、ルールを遵守を放棄し、不当な高額でチケットを購入した来場者」。

ここで来場者は(大損)と(損)の二択を迫られている。
心理学用語でいうところの「ダブルバインド」という状態に近い。
簡単に言うと、どっちを選んだもツラいということ。

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この「来場者をダブルバインドの状態に追い込んで苦しめている」ことこそが最大の損失である。
これは「経済学的な損失」と「心理的な損失」のダブルバインドだ。しかしこれは大きな意味で捉えるとそもそも「来場者に喜んでもらう」ということが目的であるはずのエンタメ業界つまり主催者と出演者にとっては最も大きな「社会的意義の損失」なのである。

ここで最もおそろしいのが、往々にして主催者が取ってきた対策が大間違いだったということだ。主催者が今まで取ってきた最もオーソドックスな対策は「本人確認」である。

転売屋から購入したチケットを無効化するために現場で本人確認を行い、購入者と別人であれば入場を拒否するというシステムである。これは、間接的に転売屋のチケットを防ごうとしているものだが、結果としては来場者の負荷を高めているだけなのだ。
先ほどのダブルバインドが、さらに悪化するだけ。
「高額転売を買わないからライブが見られない」と「高額転売で買ったがライブを見れないかもしれない」の二択にしているだけだ。
この主催者の間違った対策が生み出した地獄のスーパーダブルバインドこそが、この転売問題の闇の底だ。

■真の対策はあるのか。

電子チケットはそれだけで転売を完全に防止できるものではないらしい。紙のチケットに比べれば、チケット購入者の購入情報の可視化など、ハードルは上がるが、抜け穴がないわけではない。すでにQRコードのスクリーンショットを売る事例などが発覚しており、完全に転売チケットでの入場を防ぐには、入場時のチェックの厳格化が求められる。

再販サービスも単体では救済になりづらい。行けなくなった人と行きたい人を本当の意味でサポートする「高額転売ではない定額譲渡」を目的とした公的な再販サービスが作られ始めているが、そこで懸念されるのは「そのプラットホームを使うインセンティブ(動機づけ)はあるか」というところだ。

いまのところ、それはない。
売るなら高額で売りたい。そちらにインセンティブはある。
再販サービスはこのままだと二択で負けるだろう。

インセンティブがポイントだ。
逆に、お客さんが高額転売屋から購入するインセンティブを下げるにはどうすればいい?

「正規の値段で買えるなら転売屋からは買わない。」

チケットが売り切れているから高額でも買うのだ。
売り切れなければどうだ?
人気がないから売り切れないのではなくて、人気に応じて「売り切れない」状況。
つまり「キャパシティが注文の数だけ広くなる」というライブならばどうだ?
3万の会場を4万にはできない。会場候補がないからだ。
でも、500の会場を800にすることはできるんじゃないのか?
都内からアクセス圏内の場所ならその広さの場所はたくさんある。

全ての人を救うことはまだ私にはできない。
きっと法改正や新規立法が必要なことだからだ。それは大手がやるだろう。
でも、現行の法律のもとでも、自分たちのファンを守ることはできる。
5月のライブはどこでやるのかが明らかにせずに発表した。
"secret"spaceだ。
なぜシークレットなのか?
それは、売り始めた時点では会場を決めないからだ。

■「ジャスト・キャパシティ・システム」という解

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まずはチケットを売ってみる。
初動を分析し、全体の予測を立てる。
それをもとにキャパの違う3候補の会場をキャンセル料なし交渉のうえでの仮押さえ。
無料仮押さえの限界を迎える中間期の動きで1つに絞り、来場者のためにエリアを発表。
さらに最終期で席数を決めて詳細場所を発表する。

席数は変動幅に対応の増減可能式。
買ったけど行けなくなった人の再販は1000円引きまでオーケー。ここで再販サービスが生きてくる。キャンセル不可にすれば大量購入した転売屋ほど損をする。
チケットが買えない人を作らないことで転売屋を撲滅する。
行けなくなった人がチケットを売る仕組みもある。
空席を作らないことでライブを盛り上げる。

それを両立したのはチケットを売り始めてから場所を選ぶ仕組みだ。

チケットを先売りして席数の増減が可能な会場の3候補を無料仮押さえし会場を後決めするシステム。

「ジャスト・キャパシティ・システム」!!

全ての人は救えない。
しかしこれなら、キャパシティ1000以下のライブを救うことができる。

これが私の答えだ。

そして、今回のライブのエリアを発表する。
「舞浜」だ。


詳細場所は続報をお待ちいただきたい。

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