さっき書店員の何とかさんから「ありがとうございました」という謎の留守電が入っていたので、意味が分からずメールを見たら、書店員で作る埋もれた良書発掘とかいうFACEBOOKグループで、私がビジネスジャーナルに寄せた書評を見て店頭に並べたりしてくれたらしいです。「ビジネスジャーナルには本を売るリンクも貼ってないので、書評を書評で終わらせているだけ」というお言葉もいただいていたようです。私には本が売れたところで印税は1銭も入りませんが、悔しいので楽天ブックスのアフィでも置いておきます。もうね、意地ですよ。

「ココロに効く(かもしれない)本読みガイド」山本一郎・中川淳一郎・漆原直行
あの一発屋芸人のヤバすぎる「絶望」告白


ヒキコモリ漂流記 [ 山田ルイ53世 ]

ヒキコモリ漂流記 [ 山田ルイ53世 ]
価格:1,404円(税込、送料込)



 何を滅入っているかというとですね、この本は去年の夏だかに出ているんですが、比較的即買いしたあと、それなりにレビューも集まっていたし、面白い本であることはサーチ済みだったと思うんですよ。ただ、書き手が「山田ルイ53世」という髭男爵なるお笑い芸人コンビの片方であるということで、ある種の「タレント本」扱いされてしまったことが、おそらくは書店の棚取りで不利になったのかなとも感じる次第で。

 書かれている内容だけ見るならば、これはもうタレント本ではなく、れっきとした人間の、きちんと書き込まれた半生、自伝であって、共感できる部分もあり、お前それいかんだろと湧き上がるものもあり、最後はしっかり家族してて、ああもうこれは芸人・山田ルイ53世ではなくて人物・山田順三なんだと思うわけですわ。

 なんかこう、本に対する反響であるはずの書評、その書評に寄せられた反響を見ると、同じ本、同じ著者、同じぐらいの読解力であるのに、こうも読む人の角度から読み取れる情報や感情の違いというのがあるのかと愕然とするわけであります。公表して良いというので公表してDISりますが、「最初この本を読んだときは何が面白いんだろうと思って取り上げなかったんですが、山本さんの書評を見て読み直してみるとやっぱり面白かったんだなと感じるようになりました」とか書店員が言っちゃ駄目だろ。なめてんのか。山田順三に謝れ。

 確かに書店は毎日本と向き合って仕事しているからプライドもあるんだろうし、膨大な量の新しい本が出るからすべてを読み抜くことはできないのも事実だと思うんですよ。でも、それって仕事の誇りをきちんと持つなら「すべてのジャンルを全部押さえることは無理でも、ここだけは他の書店員に負けない」という意地を持って欲しいなと思います。だって山田さんうんこ漏らして人生狂ったっていう、壮大なツカミがあるんですよ。そりゃ当該ページ読むと笑いはこみ上げるけど、一歩間違えると自分だってそういう小さな挫折で帰ってこられない別の世界線だってあったかもしれないんだからね。

 ということで、人間くさすぎて没入感がハンパない本書はいろんな人にお奨めです。
 ついでにしたのほうにamazonのアフィリンクも置いておきます。繰り返しますがね、意地ですよ。