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1年ほど前、会社の後輩Mと回転寿司に行ったときのこと。

僕らは大トロ・中トロ・赤身がセットになった「まぐろ三貫盛り」を1皿ずつ頼んだ。

そこで、信じられないことが起こった。

あろうことか、後輩Mはいきなり大トロにかぶりついたのだ。

「えっ、いきなり大トロ!?」

「大トロ好きなんで」

何食わぬ顔でMは言った。

僕は負けたと思った。

好きだから最初に食べる。

そんなこと考えたこともなかった。

確かに、僕らはいつどこで死んでもおかしくない。

そんな世界で、好きなものを真っ先に手に入れられる者がこの世界で生き残っていくのだろう。

僕はいつか大トロから食べられる男になれるのだろうか。

真っ先にショートケーキのイチゴにフォークを刺せる男になれるのだろうか。

Mよ、教えてくれ。

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いつからだろう、自分自身の言葉で話せなくなったのは。

映画を観た後は、念のため「作品名 感想」で検索してから、自分の感想が間違っていないことを確認してからつぶやいている。

LINEの返信も、何を伝えたいかよりも、どう返したら面白いかを先に考えてしまう。

自分がどう思ったかよりも、どう思われたいか。どんなことを考えているかよりも、どんなことを考えていると思われたいか。

そんなことばかり考えてしまう。

そもそも僕には腹から湧き上がってくるような感情とか、世の中への怒りとか、そういったものが全くない。

小説や映画の登場人物に感情移入できないし、誰かに共感してもらえるようなことも言えない。

自分の言葉に自信がないから、「アイデア」や「切り口」というものに逃げて、上手いことを言ってみたり、世の中にある言葉を斜め上から切り取ってみたり、そうして小手先の言葉遊びだけ上手くなっていって、気付いたら自分の言葉で話す方法がわからなくなってしまった。

ここまで書いた文章も小さくまとまっている気がして嫌だ。

どうすればエモい文章が書けるんだ。

誰か教えてくれ。


💁告知
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心が震えそうで震えない、でもちょっと震えるかもしれない本です。


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すいませーん、注文いいですか?
えーと、天津飯と小籠包、あと酸辣湯麺。

え?そんなメニューない?
だってここは中華料理のお店……
いや、中華料理「っぽい言葉」店……?

何なんだこのメニューは?
ただの日本語なのに、口に出すだけでお腹が空いてくるぞ……!


全部美味しそうだな……

じゃあ、セーシンロンとコーローショウ、あとは、タンショウソーロー人数分で!

🍻


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