第4章 〜友〜

ここまで書いてきて、やはり自分の中で的を得ない感情が其処彼処に浮かんでいる。
読者の方々は追いてこれているだろうか。まとまりのない文章。ちゃんと読めるものになっているのだろうか。
伝わっているのだろうか。全く意味のないものになっていても仕方がないのかもしれない。
あまりにも多すぎるのだ。ひとつひとつ並べていっても、どこかで抜けてしまうかもしれない。
それでもこれは書き続けなくてはならない。
他のすべての仕事を放棄してもだ。これを書き記すことが僕の今やるべきことであり、使命であり、この出会いはそういう運命なのだ。
そう僕の心が確信している。

ここで一応確認しておこう。
僕はペルソナ4(彼もしくは彼女)に関しての前情報は一切なかった。どんな内容かも、どんなゲームかも知らなかった。
知っていたのはRPGであるということ。そしてペルソナ1のみプレイしたことがあるということだけだ。

正直なところ、始めたばかりの段階で奇妙な違和感を感じていた。そしてひとつの疑問にたどり着いた。
「これがあのペルソナなのか?」僕のペルソナはダークなイメージだ。暗くて、生々しくて、おどろおどろしい。
悪魔と神が登場するファンタジーなのに現実を突きつけられるような、心をえぐられるような、そんなイメージだ。
シンプルに言えば、女神転生の学生バージョン、という立ち位置だった。
しかしペルソナ4のイメージはポップだ。殺人事件という内容を取り扱ってはいるが、基本的なデザインや最初にイメージするカラーは黄色だ。(テーマカラーは黄色と公式でも言っている。)

想像していたゲームとは違うものだった。
キャッチーなデザイン、ポップなキャラクターデザイン、明るい話題、ボイス付きのセリフ、明るい楽曲。
音を出すことでより違和感は増した。
しかし、殺人事件という謎のせいか、どことなく不穏な空気が流れている。
明るさの裏にある闇がより鮮明に感じる。
そのおかげで、「ペルソナ」シリーズへの期待を壊すことなく続けてプレイすることができた。

ここでひとつ話しておこう。自分の中であまり受け付けないものがある。
ゲームにおけるアニメ挿入シーンとボイス付きセリフ。そして萌え要素。
偏見もあるが、日本のアニメは「萌え要素」をどうしても感じざるを得ないものが多い。
ガンダムは好きだ。大好きだ。アニメは好きだ。
しかし近年のアニメはどうにも受け付けがたい。これが時代の変化なのだろう。それは仕方のないものだ。
いつだって時代が求めるものが世を埋め尽くしていく。それでもこの時代を生きていかなくてはならない。それが嫌ならこの星を脱出するか、海外に行くかだ。

ともかく、自分はどうにもその辺の類のものが苦手だ。
ペルソナに関してはかなりギリギリのラインだと感じていた。しかし、その萌え要素すら逆に利用している感じもする。

音を出してプレイしていても、殺人事件の先が気になるので、そこまでその部分に興味は持てなかった。
しかしゲームを続けていく中で、自分の中のある変化に気づく。
いや、変化しつつあるものといったほうが正しいだろう。

陽介というキャラクターがいる。同じクラスで主人公を相棒と呼ぶ。
始めの頃はなんとも思っていなかったのだが、気づけば陽介の話に期待している自分がいる。
そして喋る単語のボキャブラリーがかなりおもしろい。下手なお笑い番組よりもよっぽど面白いセリフ回しがある。
所謂、基本ツッコミ役だが、ボケ役も担当する。チームのムードーメーカーだ。

いくつか書きたいのだが、ネタバレになってしまうし、話の流れがないと面白くもなんともないのでやめておこう。

陽介のセリフが面白いのでついついボイスを全部聞いてしまう。
自分の文章を読むペースで考えると会話のテンポ的には少し遅くなってしまうのだが、それでもボイスを聞いてしまっている。
というかもはや、文章を読まずにセリフだけで内容を把握している自分がいる。

その延長線ですべてのキャラクターのボイスを聞いてしまっている自分がいた。
まるでその仲間の中に自分が本当にいるかのように。

そしていつしか陽介のことを相棒と思っている自分がいる。親友だ。
戦闘シーンでもセリフはある。「いくぜぇ!」とかご想像の通りの戦闘セリフだが、それだけではない。
主人公が何かやると「さすが相棒!」とか言ってくれたりする。さらに主人公が倒れたりすると「大丈夫か!?」と起き上がらせてくれたりする。

残念ながら自分で名前をつけれるゲームなので、主人公の名前だけはセリフがない。
願わくば、声優の森久保 祥太郎さんに「よう!畠山!」と名前の部分も呼んでもらい、それをサンプリングして、ゲームしながら使いたいものだ。

どうだろう?君には親友と呼べる人間はいるだろうか?相棒を呼べる人間はいるだろうか?
ペルソナという秘密を隠し持った二人だからこそ固い関係が生まれた二人。
現実世界ではこうはいかない。絶対に裏切らない人間なんているのだろうか?僕には答えることができない。
ペルソナ4はそんな疑似体験をもたらしてくれる。この現実世界で有り得そうで有り得ない夢の体験だ。

陽介。ありがとう親友。いや、相棒。生きてきて初めて出会えた相棒に感謝だ。


つづく

第2章 〜起動〜

とあるきっかけでペルソナ4をやることになった。といっても待ち時間が増えた、移動時間が増えた、だけ。
なんとなく仕事の都合で待ち時間がありそうだな、暇になりそうだなと予感していたので、保険でPSvitaを持っていくことにした。
いつもならそんなことはしない。暇なら暇でいいし、ボーっとすることには慣れている。
ボーっとしている熟練度は誰にも負ける気がしない。ボーっとしている熟練度でジョブチェンジできるジョブがあるとしたら、その名前は間違いなく畠山承平だ。君がもし畠山承平にジョブチェンジしたければボーっとする熟練度を上げることだ。

しかし、それはそう、まさに「しかし」だ。
今回はなぜかPSvitaを思い出した。部屋の片隅で充電もされることなく眠り続けているPSvitaが忘れないでくれ、と僕に言いたかったのだろうか。それは誰にもわからない。答えは運命だけが知っている。運命。そんなものは僕は信じないのだが、今回の出来事で僕は運命もしくはそれに近い何かを知ることになる。

そして予感は的中した。とはいえそんなに長時間やるほどでもなかったのだが。それが逆によかったのだ。とても運命らしい感じが。
何もしなくても過ごせる時間だったが、敢えて起動してみた。その時、何かが僕を動かしたのだと思う。そう今では確信している。
これも運命らしい感じがとてもする。

最初に起動したのは天外魔境2だった。

天外魔境2を起動した理由はラフにできそうだなと思ったからだ。昔のゲームは難しく考えなくていいものが多い。
その時、僕はイヤホンを持ってくるのを忘れていた。
というか普段持ち歩いていない。移動中に音楽を聴くことはあまりない。若いころは絶対に持ち歩いていたが今は違う。
普通に危ないからだ。音楽を聴いて集中してると電車を降りるのを間違えたり、周りの空気を読めなくなったりする。普通に危険だ。
後ろから自電車が来たり、狭い道で車が後ろから来たりすると、普通に危ない。
ありがたいことに何度か危ない体験をさせてもらってるのでこの地上ではなるべく移動中に音楽は聞かないようにしている。

更に、これは持論だが、電車の中でやたら近いところにいても気にしない人がたまにいるが、十中八九音楽を聴いている。
人間は目ではなく、耳で距離を測っているのだ。嘘だと思うなら確認してみて欲しい。
何この人、なんか近くね?と電車で見知らぬ人が気にせず近づいてきたらアタリだ。
もしくは痴漢かもしれないから女子は男子より、より注意して欲しい。

話を天外魔境2に戻そう。
天外魔境2を起動してすぐにこのゲームは今やることができないと僕は判断した。
プレイしたことがある方はすでにお気づきであろう、イントロのアニメシーンは字幕なしのセリフのみだ。
主人公が「おかわり!」みたいなセリフを言いそうな飯をガツガツ食べてるシーンからスタートする。

音がなくては何を喋ってるかさっぱりわからない。
こうして僕は天外魔境2をあっさりと諦めペルソナ4を起動することにした。
これもまさに実にとても運命らしい出来事ではないか。

イヤホンなくても音出して普通にプレイすればいいじゃん、と思った方はまずは常識から学び直した方がいいだろう。
こんなブログを読んでる暇があるなら迷惑という項目から学び直した方が良い。

ペルソナ4は音無しでもとりあえずプレイすることができた。
その時はまだ気づいていなかった。音無しでプレイしていることがいかに愚かであったかということに。


第3章 〜殺人事件〜

ここからは所謂ネタバレが含まれてくる。ペルソナ4をプレイする予定がある人は要注意。
そして、正直なところ、プレイした人じゃないと伝わらないものが多すぎるかもしれない。とにかくネタバレ注意。だ。

ペルソナ4の物語は主人公が都会から田舎に引っ越すところから始まる。
両親の仕事の都合で叔父のところに一年間預けられることになった主人公。高校二年生。
叔父(刑事)と叔父の娘(小学生)と3人の共同生活をすることに。

その小さな町で殺人事件が起きる。
ニュースで話題になっていた不倫騒動を起こした女子アナウンサーがアンテナに吊るされて遺体で発見された。
不倫相手の市議会議員秘書、もしくはその妻が容疑者として上がるが二人ともアリバイが成立した。

はじめは自分とは無関係かと思われていた事件だが、第二の被害者が同じ学校の女生徒で、最初の被害者と同様にアンテナに吊るされていた。連続殺人事件として扱われることになり、次第に事件に巻き込まれていく。

といった序章だ。

この序章だけで僕はこのゲームに魅了されていった。
ちなみにこの序章の中でもアニメシーンはいくつかあったのだが、この時はまだアニメシーンなんて味付け程度、音なんかなくても大丈夫。って感じで音無しでプレイしていた。セリフがないっぽい感じだったからだ。

その日はプレイ時間1時間弱程度で帰宅することになった。
いつもなら、家に帰ったらPS4を起動するのだが、この日は違った。
家に帰ってもペルソナ4の話が気になり、PSvitaを起動することになった。
これは自分でも予想しなかった展開だった。この僕が自宅で携帯ゲーム機を起動することになるだなんて。
この僕に!この僕に予定と違う行動をさせるだなんて!1989年のゲームボーイ以来な気がする。
勉強机の引き出しからゲームボーイを取り出し、勉強するふりをして魔界塔士Sa・Gaをプレイしたことは昨日のことのようにはっきりと鮮明に覚えている。あまり過去のことは覚えない僕の数少ない記憶だ。僕の部屋から見える青い空。やわらかな木漏れ日。
記憶。記憶はとても美しい。いつだって。

そう、自宅でのプレイなら音は出しても問題ない。

音を出すまで気づいてなかったのだが、アニメシーン以外でのセリフ、普段の会話でもボイスが付いている。
大事なシーンはほとんど付いているようだ。
だが、タイミングよく読むとどうしてもセリフが付いてこない。字幕を読み終わり丸ボタンを押すとボイスが飛んでしまう。
まぁもともとボイス付きのセリフはあまり好きではないので、自分の読めるペースでガンガンボイスを飛ばしていた。
そのありがたみに全く気づいていなかった。むしろちょっとウザいくらいに思っていた。

この時はとにかくこの殺人事件がどういう展開をしていくのかが楽しみで仕方なかったからだ。
殺人事件はいつだって魅力的だ。現実のもの以外は。

しかし、後に僕はすべてのセリフを聞くことになる。僕が字幕を読み終えても彼らが喋り終わるまで待っていようと心から思えた。
価値観はこうして崩壊していくのだ。自分が勝手に作り出した愚かな価値観。偏見。いや、価値観なんてものでもなかったのだろう。
いつだって心の壁を乗り越えてくるものが最高のものなのだから。

つづく

はじめに。
このことを書かずにはいられないという情熱のような気持ちだけで書き始めたものの、
伝えたいことが多すぎて、上手くまとまらず、一度は書くことすら止めてしまった。
目の前にあるのに掴むと消えてしまうような何か…。比喩表現すら的を得ない。そんな状況だ。
無理だ。自分の中でまだ終わってはいない出来事でもあるし、未完成のままの何かを形にするのはとても難しい。
だが、少しでも何か、誰かにとっての希望のようなものになるのであれば、これは書き終えなくてはならない。
それが未完成のメロディだとしてもだ。なんとか自分を奮い立たせて、今こうしてimacと睨み合っている。

今まで生きてきて、ここまで寂しい気持ちになったことはなかった。
別れ。彼らとの別れを心から寂しがっている。一年間だけの関係の終わりに悲しみすら覚えている。
約束された一年間。時間が残酷だということを知るには十分すぎる時間だった。

何かから書けばいいのか。それすらもわからない。多すぎるのだ。脳が気持ちに追いつかないような感覚。
論理的にはあり得ないのだが。

こういうときは順序立てて書いていくことにしよう。これは自分のためでもある。
忘れたくないから。忘れてはならないから。ここに記そう。(それでも人は忘れてしまうものだ。)


第1章 〜彼もしくは彼女との出会い〜
ペルソナ4(彼もしくは彼女)との出会いは夏前だったと記憶している。
2016年頭のツアー中に、どうしてもPS4のディビジョンをホテルでやりたいと思った僕はPS4を持ち運ぶことすら考えたが、PSvitaを購入し、PS4とリンクしてリモートプレイができるということを知り、すぐさまPSvitaを迷わず購入した。
(リモートプレイというのは、外出先でもwifi環境があれば、自宅のPS4をPSvitaでプレイできる。その際、家のPS4は電源を入れtぱなしにしておかなければならない。ソフトは入ったままのもの、もしくはダウンロード購入したもの。)

だが、リモードプレイはほとんどのホテルでは機能しなかった。wifi環境が弱すぎたのだ。迂闊だった。もう少しちゃんと調べればよかった。そう思った。
なので当時PSvitaで発売していたウォーキングデッドをプレイすることになった。以前からやってみたかったので、ついでに購入していた。僕はフェリーの中ではほとんどリー先生になっていた。

ツアーが終わるとvitaを起動することはなくなった。
普段の生活で家を全くと言っていいほど出ない僕は、携帯ゲーム機を家でやるということに違和感を感じていたし、
家にいるからにはPS4をやりたい。当たり前だ。

これも関係してくる話なので書いておかなくてはならないが、
ツアー最初の方はゲームボーイアドバンスのタクティクスオウガ外伝をやっていた。なかなか面白いストーリーだった。
タクティクスオウガが発売された当時はシミュレーションRPGは最高に面白いゲームだと思っていたが、
今やってみると、結構だるいなと思ってしまった。しかし、オウガバトルサーガは完成させて欲しいと今でも思っている。
ただ、昔のゲームでも十分に楽しめるということをこの時、実感出来た。
僕は新しいものが好きだ。進化しているものが好きだ。しかし、こうやって過去のものに触れることもやはり大切だ。
それを学べただけで、このゲームは大いなる価値がある。タクティクスオウガ外伝のおかげで僕は成長することができた。

そして、その流れでベイグランドストーリーとか、リンダキューブアゲインとか、MYSTとか天外魔境2とか昔のゲームをダウンロード購入して遊んでいた。購入だけしてあまりやらない例のアレだ。ベイグランドストーリーもリンダキューブアゲインも途中までやって終わってしまっている。
そんな時にペルソナ4とペルソナ3がダウンロード販売でセールになっていることに気付いた。
かなり安くなっていたし、いつかやってみたいと思っていたから購入した。しかしすぐには起動しなかった。
僕が家にいる以上、vitaはほとんど家の片隅で忘れ去られ、充電もされることなく、眠り続ける運命なのだ。

それが僕たちの出会いだった。
この時はまだ、この出会いが僕の運命を変えることになるなんて思いもしなかった。

つづく

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