月別アーカイブ / 2014年07月




今月15日のモントリオール到着後、体力向上を目的としたトレーニングに加え、演目自体の練習も日々行ってきました。

そして翌週にはコーチから、「週末の26日にはトレーニングを満了し、公演都市であるケベックシティへ移動しても良い」との許可がおりました。


本部に着いた後も「いつまでトレーニング期間が続くのか」という疑問に対して明確な基準が無く、悶々とした日々を過ごしていただけに、ようやくその日が提示された事はとても嬉しかったです。

ただ、それと同時に、「出発前日の25日に、社内発表を行ってみないか?」という提案をいただきました。


私が最後に人前でパフォーマンスを行ったのは、4月中旬。実に3ヶ月も前です。

本番までに少しでもショーの感覚を思い出しておきたいと考えていたので、ぜひお願いしますと答えました。


おそらくコーチは、「社内発表で自信を付けさせて、気持ちよく出発してもらおう」という計らいで発表会を提案してくれたのでしょう。

しかしよく考えてみると、社内発表という事は、ご覧下さる方は全員がシルク・ドゥ・ソレイユの社員の方々です。

当然ながらエンターテインメントを見る目は大変肥えている方ばかりで、万が一ウケが悪かった場合、それは「シルク・ドゥ・ソレイユのショーで披露する演技として不十分」という烙印を押される事に他なりません。


とんでもなくリスクの高い卒業試験を受け入れてしまったことに後から気付きましたが、完全に後の祭りです。

十分な練習と万全の体調管理を意識し、本番の26日を迎えました。



発表会がセッティングされた時間は、お昼休みの12:15。

全社メールで、「ご都合のよろしい方はぜひお越し下さい」という形で招待が送られたようでした。

「全社メールとはいえ、みんな仕事の都合もあるだろうし、せいぜい20名くらいかな・・・」と思っていましたが、その目論見は完全に外れました。


12:00時点からスタジオの外には長蛇の列。

少し早めに開場いただき、最終的には100名を越える社員の皆さんが私の発表を見るためだけに集まってくださいました。


会場は本社内の練習スタジオだったので、舞台裏に相当するような待機エリアはありません。

スタンバイの時点から皆さんに見守られつつ、久々に程よい緊張感を抱き、いよいよ本番の時間となりました。


司会の方から軽くご紹介いただいた後に、ステージに相当する場所へ移動。

音楽スタートの合図を送りました。


演技の出来は、生憎ノーミスとは行きませんでしたが、今の自分としては85点くらいの力は発揮できたのではないかと思います。

この短期間で仕上げた演技にしては、まずまずと言っていい出来ではないでしょうか。

もちろん、これから実際にステージで披露するまでの間にさらに完成度を上げ、現時点の100%以上の状態へ持っていく所存です。


最後はスタンディングオベーション、割れんばかりの拍手をいただいてしまいました。

皆さんから口々に「Congratulations!」と声をかけていただき、コーチの思惑通り大変気持ちよくなることが出来ました。

おかげさまで、無事卒業試験合格、と言えそうです。






現在は公演中のケベックシティへ移動し、1ヶ月半ぶりにKURIOSチームと合流しました。

早速、ショー全体の構成へ僕の演技を組み込む最終調整に入っており、近日中には正式にお客様の前で本演目を披露できる予定です。


ご期待下さい!


KURIOSは副題に「Cabinet of Curiosities」、「骨董品の詰まった宝箱」といった言葉が添えられています。

私の役柄もこのテーマに沿っており、普段行っている和風の演目とは全く異なるキャラクターです。


自身でも、 参考となる資料を集めるなど 役柄に合わせた振り付けに腐心していましたが、和風の振り付けや心構えが身体に染みついていたこともあり、かなり苦戦していました。

そこで、日本への帰国期間中に、師匠の力を借りることに。





約1年半前、TEDに向けた練習の後にPhilippe氏と撮った写真。


師匠というのはPhilippe Aymard(フィリップ・エマール)氏、シルク・ドゥ・ソレイユの『Dralion』や『ZED』などに10年も出演されていたアーティストの方です。


氏の専攻は『クラウン』と呼ばれるポジションで、いわゆるピエロ、道化師にあたります。

ショーの中ではおどけた役、まさに『道化回し』に相当するクラウンですが、その愉快な役柄とは裏腹に様々な技術を必要とする難しい役でもあります。


過去にはTEDに向けた演技作りでも同氏の力を借り、おかげで最高の演技を作る事が出来ました。

今回もKURIOSに向けた演技制作にあたり再び力を借りたいと思い相談したところ、即快諾。

私の日本滞在期間が限られていたこともあり、指導いただける回数や時間は限られていたのですが、さすがシルク10年選手、ショーのテーマや私の役柄をすぐに理解してくださり、最高の振り付けをご指導いただくことができました。


現在は、指導いただいた演目を持って、シルク本部にてトレーニングに励んでいます。

いよいよ復帰まであと少し、ケベックシティで公演中のチームへ合流できる日が待ち遠しいです!




ようやく、スポーツドクターの先生からも「一切の制限無く、あらゆる運動を行っても構いません」とのお墨付きをいただきました!


上記の診断をいただいたのが、7/10(木)。早速シルク側に報告したところ、「では翌週火曜に日本を出てください」と。

速い。相変わらず動きが速すぎる(笑)


急いでジム・練習スタジオの解約、携帯の手続きなどを済ませ、7/15(火)に日本を出発、無事モントリオールへ戻ってきました。



当初は「ドクターからOKをいただく=即復帰!」などと軽く考えていたのですが、シルク側からは「一度本部にて体力測定を行い、その上で最終調整を行っていただきます」との事でした。

なかなかステージに戻れず、もどかしい気持ちも少なくないというのが本音ではありますが、私の体調を一番に考えてくださっているからこその対応である事は間違いなく、その点については素直にありがたいと思っています。


もう少しの間は、医療チームの皆さんの指導の下、体力作りやトレーニングに励むことになりそうです。

正式な復帰日が決まり次第、改めてご報告させていただければ幸いです!

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