月別アーカイブ / 2017年03月

※一部、オンラインサロンにアップした記事を引用しております。

『えんとつ町のプペル展』の動員数が5万5千人を突破した。4月2日からは米子(鳥取)だ。
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最近では独演会や個展で、何千人、何万人という数字を耳にするようになってきたけれど、今の状況は当たり前でも何でもなくて、お客さんに足を運んでいただくというのは本当に本当に難しい。
独演会の動員数を一桁上げるのには本当に苦労した。集客は、いつもビクビクしている。

空席をたくさん作っちゃうと、僕らが一番大切にしなきゃいけない『お客さん』をイタズラに緊張させてしまうから。
時間とお金を割いて足を運んでくださったお客さんを、空席だらけの劇場で申し訳なさそうに座らせるわけにはいかない。

僕は今、自分が主催する独会を辞めているんだけれど、「辞める」と決めた直後から、「だったら僕たちが主催します」と、お客さんが手を挙げてくださるようになった。それ自体は本当にありがたいんだけれど、しかし彼等は、すぐに1000人規模の会場を押さえたがる。
「奇跡を起こす」とか何とか言っちゃって。

僕は「やめた方がいい」と言う。
ただ、それを言うと、ヘソを曲げてしまう主催者さんがいる。

』の正体は統計
ライブを運営したことがないから、
1000人規模の集客を経験したことがないから、勘が働かず、
「なんで、そんなことを言うんだよ!やってみなくちゃわかんないじゃん!」
とヘソを曲げてしまう。

おっしゃる通り、やってみたら分かるんだけれど、やってみた結果、上手くいかなかった場合に全ての責任を自分がとれるのならいいが、どっこい、そのダメージは『お客さん』も負担することになる。
自分の勇み足のせいで、一生懸命お小遣いを貯めて、一生懸命時間を作ってくれた中学生にも痛みを与えてしまうことになる。
そして、高い確率で上手くいかない。
「やってみなくちゃ分からない」で片付く問題じゃない。
他人を傷つける失敗を、僕はオススメすることはできない。

鹿児島のクラウドファンディングの話を聞いた時も、お客さんが主催する独演会と同じ匂いがした。
鹿児島在住の一般の主婦の児島さんが「鹿児島中の子供達に『えんとつ町のプペル』をプレゼントしたい」と声を上げてくださった。
独演会の主催同様、それ自体は本当にありがたいんだけれど、目標金額を聞いた時に、「難しいだろうな」と思った。

250万円だ。

これまた、僕が数千万円のクラウドファンディングを見せているから、数字が麻痺しているのだろうと思った。
クラウドファンディングは《金が成る木》じゃない。一朝一夕では奇跡は起こせない。

クラウドファンディングのページに綴られた文章にしても、リターンの組み方にしてと、お世辞にも上手いとは言えない。
ところどころに素人さんの変なノリも見える。
サポートしつつも、苦戦されている様子を見ながら「やっぱりなぁ」とも思っていた。
僕と同じようにサポート・支援していた人達も僕と同じことを思っていたはず。

ところが、児島さんは周りの心配なんのその、それでも前に進み続け、クラウドファンディング締め切り三日前で、ここまできた。
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僕が絵本で描く主人公を地で行くような粘りっぷり。
口にこそしなかったものの、しかし、心の中でな、まさか、ここまでくるとは思っていなかったので、今回は僕が間違っていた。

お詫びに、
こうして、あらためて児島さんのクラウドファンディングを紹介させていただきます。
こうなりゃ奇跡を起こさせてあげたくなった。

鹿児島の主婦が頑張っています。
御支援宜しくお願い致します。































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今の時代を生きていく上で…特に僕のように自分で企画を立ち上げ、クラウドファンディングで資金調達をし、活動を続けていく上では、
本的には好感度』なんて要りませんが(そもそも持ち合わせてねーけど)、『信用』はとっても大切です。

ニューヨークの個展だって、
『えんとつ町のプペル』だって、
『えんとつ町のプペル展』だって、
しるし書店』だって、
当たるかどうか分からない企画に最初に背中を押してくれた(支援してくれた)のは事務所や出版社や企業ではなく、『お客さん』でした。
背中を押してくださる理由はいつも「西野がやるんだったら」です。

「絶対に成功させるね」と言うと、いつも、「いや、コケてもいいよ。西野がズルをしたり、サボったりしないことは知っているし、その結果がどっちに転んでも、それをひっくるめて楽しんでるから」と声をかけてくださいます。余計、成功させなきゃと思います。

事務所や出版社や企業が乗っかってくるのは、成功事例を作った後です。
そういうもんだと思いますし、それでいいと思います。
事務所や出版社や企業はブースターとして機能してくれるので、全然ありがたいッス。 

世間的に受け入れられにくい企画を立ち上げる時は、特に最初に背中を押してくださる方との信用関係がとても大切で、ここはキチンとしておきたいところです。

クラウドファンディングの内訳は1円単位で公表することにしています。
事情により公表できない部分があれば、公表できない事情を正直にお伝えするようにしています。
公表できない事情は『スタッフには"友達価格"でやってもらっているから』ということがほとんど。
友達価格を公表してしまうと、正規の価格が崩れ、そのスタッフが食いっぱくれてしまうからです。

2000円でやれるライブは2000円でやります。
「チケットが即完するから」といって、値段を吊り上げたりはしません。
僕は毎日数百円の蕎麦しか食べないし、同じ服しか着ないし、家族を養っているわけでもないし、ゴルフやギャンブルもしないので、お金は必要な時に必要な分だけでいいです。
※ときどき海外に行くので、その程度の貯金は欲しいッス。

そのかわりに、
まとめて1000万円が必要な時があります。
『えんとつ町のプペル』を作るときや、『しるし書店』を作るときです。
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その時に、「西野が『1000万円が必要』と言っているのだから、本当に1000万円が必要なんだな」と信じてもらうことが大切で、その信用は普段の生活の積み重ねだと思います。

美味しいモノを「美味しい」と言い、
不味いモノを「マズイ」と言い、
好きな人に「好き」と言い、
嫌いな人に「嫌い」と言い、
得意な仕事をやり、苦手な仕事は他人に譲り、
空気を読んで水を差し、
たとえ一人でも意見する…ういった日頃の積み重ね。

日頃、僕のFacebookをご覧の方はご存知かもしれませんが、先日、Abemaフレッシュのスタッフさんを叱りました。
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長い芸歴の中で、こんなことは初めてだったのですが、なんと僕の名前がついた番組の観覧チケットを何の断りもなく販売していたからです。
気になったので、すぐに会場費を検索。どう見積もっても、チケットの売り上げに余りが出ます。
集めたチケット代の使い道があまりにも不透明だったので、スタッフさんを問い詰めたところ、"別の企画の運転資金に回す"とのこと。

『西野企画』という番組の制作費ではなく、僕とはまったく関係のないイベントの制作費に、『西野企画』のチケットの売り上げを、西野の確認を取らずに使うというのです。

んでもって、この番組の中で生放送中に『クラウドファンディング』をするというのです。
どこの誰が、どの部分を信用して、支援してくださるのかが、まるで見えなかったので、「可能であれば、この番組は辞めましょう」という話をさせていただきました。

しかし、さすがに番組を取り止めるということはできなかったので、チケットを買われたお客さんにはチケット代を全額返金して、番組観覧を取り止めることに。

ご心配、ご迷惑をおかけして、大変申し訳ありませんでした。
番組は本日19時半から生放送。
番組の冒頭で、クラウドファンディングを『金の成る木』だと思っているスタッフさんに、まあまあキレている西野に注目です。
あと、今の時代に信用を失うことがいかに危険かをコンコンと語るつもりです。
地獄のような空気のオープニングトークにお付き合いください。

番組視聴はコチラから→『西野企画』































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ここ数日『しるし書店』のことを熱っぽく語っておりますが、あんなのは仕事でも何でもなくて純度100%の遊びでして、
加えて、
来週末から2週間ほどイタリア旅行に行きますもんで、そろそろ真面目に働かないとマネージャーからキチンと殴られると思うので、今日は朝から作業部屋に籠ってエンヤコラ。

2~3ヶ月前から描いていた絵本の次回作『チックタック ~約束の時計台~』の絵コンテを、本日ようやく描きあげました。

「絵本の絵コンテに2~3ヶ月もかけるなよ。そもそも、絵本の絵コンテって何やねん!」という声が飛んできそうですが、
まぁ、お酒に逃げる癖もあり、作業の手が遅いのもあり、絵コンテのわりには描き込んでしまう癖もあって、ナンジャカンジャで2~3ヶ月かかってしまいました。
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絵コンテは僕のInstagramにチョコチョコ載せておりますので、そちらでご確認くださいな。

『えんとつ町のプペル』のヒットを受けて、「これはモノになる!」と踏んだ我らが吉本興業から次回作の制作費を全額出資する話を頂戴しましたが、2秒で断りました。
お金とかそういうこっちゃなくて、僕と吉本興業で作り上げてしまっては、"当事者"が少なすぎるからです。
次回作『チックタック ~約束の時計台~』も、『えんとつ町のプペル』同様、共犯者になっていただき、意見交換を繰り返しながら、皆と一緒に作ります。
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「ストレスがかかる仕事はロボットに奪われるから、今後は好きなことしか仕事にならなくなる」といった話をチョコチョコと耳にしますが、さすがに前例がないと実感が湧かないと思うので、この身体でもって人体実験をしてみます。
はたして、どうなるのか、見届けてください。

ちなみに、10年前に「ひな壇に出ない」と宣言し、世間の皆様から何故か袋叩きに遭い、同業者から「食っていけなくなるぞ」と言われましたが、結果は大丈夫でした。ご報告まで。


 
絵本『えんとつ町のプペル』のサイン本(配送します!)をお求めの方は→コチラ
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