月別アーカイブ / 2017年02月

『高校生のキミへ』と題されたインタビュー取材が本日アップされたのですが、編集が少し乱暴で(文字数の都合もあったのかな)、現場で話した内容と少し違っていたので、あらためて、こちらで。

「やりたいことが見つからない」と言う若い子、本当に多いよね。
これを読んでいるキミも、もしかしたら、そうかもしれないね。
そして、大人はキミのような子達を指して、「ゆとり世代」だとか、「さとり世代」だとか、「草食」だとか…
自分達に比べて、まるで最近の若い子達は"人としての能力が低い"といった扱い方をする。

でもね、

大人が発する「最近の若いヤツは…」という苦言は人類が誕生した時からずーっと言われ続けていて、その言い分が正しければ、理論上、人類なんて、とっくに絶滅してるわけだ。
スケールダウンを繰り返している生物が生き残るわけがない。

だけど、僕らは今日も生きている。
時代や環境に合わせて、アップデートを繰り返してきたからだよ。
つまり、種として優秀なのは"年下"なわけだ。

だから僕は年下を肯定するところから考えるようにしている。
僕よりキミの方が、ずっとずっと優秀だからね。

でね、
正直に言うと、「やりたいことが見つからない」というのは、僕は最初、全然理解できなかったのよ。 
僕は小学2年の頃に芸人に憧れて、そのまま今まで来ちゃったから、特に。
「なんで、やりたいことが無いの?」と思っていた。

ただ、「やりたいことが見つからない」というコトを肯定するところから考えてみると、なるほど、理解ができるようになった。
ようやくキミに追いついた。

こんなことを言うと僕は先輩方から怒られるかもしれないけれど、僕らより上の世代の人達はね、「職業に寿命がある」という体験を"キミ達ほどは"してこなかったんだ。
多くの大人は「職業は延々に続く」という前提で話を進めてくる。
だから、すぐに、「お前は何屋さんなんだ!?」と肩書きを付けたがる。

それに比べて、今のキミ達は違う。
スマホの登場以降、職業が無くなる場面をたくさんたくさん見てきただろう?
Amazonに潰された本屋さんを見てきただろう?
「ロボットタクシー」という言葉が飛び交っている今の時代に、「タクシードライバーになりたい!」とは言いにくいと思うんだ。

15年前はタクシードライバーという職業が無くなるかもしれない」なんて想像もしなかったんだよ。
20年前は、日本の本屋さんが1日に1件潰れていくことなんて想像もしなかったんだよ。

明日には、どの職業が無くなっているかも分からない(これからの)時代は、副業、兼業、転職が当たり前になってくる。

上の世代の人達は、職業をたくさん掛け持つことを「結局、何がやりたいんだ!一つに決めろ!」と咎めてくるけれど、どっこい、
やりたいことを掛け持つことや、やりたいことに迷うことは、これからの時代を生き抜く術だよ。生き物が生き残ろうとして何が悪い?

今の時代に「◯◯になる!」と肩書きを1つに決め込む方が、よっぽど危険だ。
「やりたいことが見つからない」は、悪いことでも何でもない。
職業が猛スピードで終わっていく時代にキチンと対応できているんだよ。
「アッチがダメなら、コッチだ!」と、肩書きを移動できる準備ができているんだよ。
周りはとやかく言ってくるかもしれないけれど、キミは何も間違っちゃいない。
迷って正解だ。
大丈夫。本当に大丈夫。


具体的な話をしようか。

僕は『えんとつ町のプペル』という絵本を作ったんだけれど、それを作るのに4年半かかったんだよ。4年半だぜ?
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これは、芸人としての収入があったから可能だったわけで、絵本作家一本で活動していたら、4年半も収入が途絶えるわけだから、物理的に作ることができなかったんだよ。

僕もよく「何がやりたいんだ!?」「何屋さんなんだ!?」と世間の皆様から怒られるんだけれど、『えんとつ町のプペル』は、肩書きを掛け持っていたから作ることができた作品なんだ。世間の皆様の正義(ルール)に従っていたら、生まれてこなかった作品なんだ。


時代は変わっちゃった。
人間の寿命だって、すこぶる延びた。
きっとキミは100歳まで生きるだろう。いや、もっとかな?
大人になるのが20歳で、定年が60歳というのは、人生が70~80歳で終わる時代に設定された常識だ。
そんな常識が、定年退職後に約半世紀は生きる今のキミ達に合うわけがない。

昔よりも、時間はたっぷりある。
たくさん迷って、たくさん失敗して、
ゆっくり大人になればいいと思う。
そして、自分達の時代に合ったルールを再構築していけばいいと思う。

僕がまったく知らないやり方で、
僕らとは、まったく違うルールで、
キミが、キミのやり方で、来を運んできてくれることを願っています。

あと、今、ウォシュレットをしたら肛門に激痛が走ったんだけど、これは切れ痔の可能性が極めて高い。
でも、肛門の病院に通う勇気が僕にはないんだ。切れ痔をスマートに治せる薬を早急に開発しておくれ。

頑張ってね(*^^*)

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絵本『えんとつ町のプペル』のサイン本(配送します!)は→コチラから。

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「幸福度」だとか「楽しい度」は、"クオリティー"ではなくて、"伸び率"だと思っています。

たとえば、テストで95点をとれる能力のある人が96点をとっても、それほど幸せではないけれど、毎回0点をとっちゃう人が、50点をとったら、とんでもなく幸せだと思うんです。

クオリティーだと当然96点の方が上だけれど、「どちらの方が飛び上がって喜んでいるか?」というと、もしかすると、50点とっちゃった人の方かもしれない。
まぁ、そんな感じ。

近所にコンビニはあるし、爆弾は降ってこない。ご覧のとおり、物質的には、とかく日本人はとっくに豊かになっているので、次の時代のエンタメは"伸び率"を提供してあげた方がいいんじゃねえかしらと思ってます。

"伸び率"をお届けする為には、「失敗するかもしれない」という不安や恐怖が内包されていた方がイイと結論し、「皆でディズニーランドに行くエンタメよりも、皆でディズニーランドを作るエンタメの方が絶対に面白れー」とか言い出して、『おとぎ町』という、町づくりエンターテイメントを始めました。

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バーベキューをしながら、町づくり。
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チビッ子が「トトロに出てくる井戸を作りたい」とか言い出したもんだから、「井戸を作るには、お金がかかるんだよ」と正直に伝えて、皆でクラウドファンディングをして、井戸を掘る資金を集めるところから。
「集まるかなぁ」という不安から、「集まったー!」へ。
「水が出るかなぁ」という不安から、「水が出たー!」へ。

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僕らは、"たった"水ですら、この導線を辿れば、ここまで喜ぶことができる。

「おとぎ町は、いつ完成するんですか?」と、よく訊かれるのですが、一生完成しないと思います。
作ることを娯楽としているので。
『子育て』みたいな感じで、そこに終わりはありません。

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次回の町づくりは3月18日とのこと。
興味ある方は→コチラ
リアル・シムシティーっす。

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昨日は、名古屋と東京で独演会が2連発。
『独演会』とは言うものの、いずれもゲストとして招かれた"講演会"で、「働き方について」というテーマがあった。
去年の『魔法のコンパス』出版以来、こういった依頼が本当に増えた。
『えんとつ町のプペル』の陰に隠れているが、こちらのビジネス書も10万部以上売れたのだ。

【Amazon】
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んでもって、
これは講演会あるあるなんだけど、
終演寸前で質問コーナーが設けられていて、「何か質問がある人」と投げ掛けてみても、リアクションが無い。
「無いなら終わります」と言って、壇上から降りると、帰り道で、お客さんが集まってきて、「すみません。いくつか聞きたいコトがあるんでくけど」と質問攻めに遭う。

まぁ、これはアウトだ。

「失礼」だとか、そういった次元の話じゃなくて、質問タイムがキチンと設けられていたのにも関わらず、そこでは手を挙げなかった。
つまり、周りの目を気にして、ブレーキを踏んだわけだ。
基本的に、それが全てだと僕は思う。

自分が傷つかないことを確認してからアクセルを踏む奴と、
とりあえずアクセルを踏んでから、対応を考える奴と。
この差は、
とてつもなく大きいし、
そして、この差は、
どんどん拡がっていく。

まずは、あの瞬間に手を挙げなかった自分とは今日でお別れした方がいい。
これらから何を学ぼうが、どれだけ知識を詰め込もうが、その身体では確実に勝ち目がないから。

その上で、僕はとても優しい男なので、話を聞く。
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昨日は、19歳の男の子から、「西野さんが『19の時にやっておけば良かった』と後悔していることは何ですか?」と訊かれた。

結論から言うと、後悔なんて1ミリもない。

「あの時、ああやっていれば良かった」というのは結果論で、僕は、あの日、あの瞬間は考えうる最善の策をとった。
誰よりも先に手を挙げたし、
誰よりも大きな声で発言したし、
誰よりも行動した。
その上で、成功や失敗をしてきたわけだ。

なので、当時の自分には落ち度なんて無いと思っている。限界まで、やったから

ただ、もし、タイムマシーンがあって、過去に戻れるとするなら、「目標を、もっと、とんでもない所に設定してみな」と当時の自分に耳打ちしちゃうかもしれない。


今、痛烈に感じているのは、
たとえば、
絵本を100冊売るのと、
絵本を100万冊売るのとでは、
動き方が変わってくるということ。

100冊ならば手売りで良いが、
100万冊を売るとなると、手売りでは物理的に不可能なので、売り方を『発明』しなければならない。
発明しないかぎり、100万という目標には絶対に届かないのだ。


紳助竜介の漫才で、大好きなクダリがある。


竜介
「飛行機って、鉄の塊やろ? なんで、あんなもんが飛ぶねん」

紳助
「お前はアホか。滑走路があそこで切れてるんやかは、飛ばなしゃーないやろ」


曰く、飛行機は、飛ばなしゃーないから、飛ぶのだ。
真理だと思う。
全ての生き物は、必要に迫られて進化してきた。

大切なのは、『飛ばなしゃーない』という状況を作ることで、先程の絵本で喩えると、『100冊』というゴールは、飛ばなくても辿り着くわけだ。滑走路が目的地まで繋がっているわけだ。

昨日の19歳の男の子には、そんな話をした。
僕に作ることができない未来を作るのは彼らだから、結構期待している。


  

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