月別アーカイブ / 2014年09月

この本はアメリカにおけるいわゆるロビー活動の現状について書かれた本です。以前はニューヨークの方が政治的な影響力が強かったそうですが、現在は首都ワシントンに国際機関が集まっておりアメリカ国内はもちろん国際情勢の中でもその国がどういう扱いを受けるかという国際的なイメージがここでのロビー活動にかかっているという状況に変わってきたのだそうです。

そんな中、アジア各国は元々影響力が弱かったのですが中国やインドのような大きな力を持った国はもちろんのこと韓国やシンガポールなども地元の二世、三世を巻き込んだり、シンクタンクや大学と連携したり、地元議員を巻き込んだりしながらロビー活動を上手くやることで国際世論に効果的に影響を与えているのだそうです。

一方日本は戦前はかなり影響力を持っていたそうですが、戦後はその力が弱く特に最近では内政的な活動が多く影響力が弱まっているようです。海外に出る人材も減っており国際的な日本の価値向上は今後の課題ですね。

ワシントンの中のアジア - グローバル政治都市における攻防
washington 

以前角川歴彦さんの本でも紹介されていましたが、日本の著作権法があまりに権利者向けに作られている、というか権利者が守られているがために新しいビジネスが育たない。特にソーシャルメディアやクラウドサービスにおいてアメリカのようなオプトアウトの考え方(基本利用を認めるが問題があった場合に削除する)を認めないと新しいビジネスモデルは育ちにくく海外発のサービスが日本市場を席巻するという考え方です。

実際過去日本ではテレビのネット配信やクラウドへの録画サービス、またPtoP配信のWinnyなどで厳しい対応をしサービスが停止された反面、アメリカではフェアユース(作られたものが個人利用の範囲、元のコンテンツの比率が低い、元のコンテンツのビジネスを損なわない)などの考え方で認められるケースが多く結果新しいWEBサービスが広がっているという現状があります。また実際に法律に反したとしても対応すれば罰することはないという安心感もありチャレンジ出来ますが、日本ではプロバイダ責任制限法で罰せられる可能性がゼロではないという曖昧な不安があるところもあります。

日本は何か問題があると法律化されます。それは法学部出身の人が責任と権限を持っているからではないかという意見も多くあるようです。しかし現代は変化が早く、これに法律も対応出来ないと当然遅くなり、かつ法律の適用範囲が曖昧ではリスクがあって挑戦しにくいという状況が残っています。経済を活性化する上でこのような点を根本解決する必要を感じました。

著作権法がソーシャルメディアを殺す (PHP新書)
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今週はルネサスエレクトロニクス社のイベントを訪問しました。ルネサスというと日本のお家芸だった半導体ビジネスを復興する日本株式会社の象徴の1つとして語られ数年前に経営難で厳しい批判にもあいましたが、その後経営体制が変わりオムロンの元会長の作田さんが経営改革を行って今は順調に利益を出し成長をしています。
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今回、会長と社長が従来のルネサスは技術中心に組織を作ってきたが、それを事業分野毎に組織を作り、また大きく自動車分野と家電他のIOT分野に選択と集中を行ったと語っていました。実際最近の車は様々なOSが積まれていてそれが車メーカー毎に異なっているため複雑になっているそうですが、そこにパートナー企業とともに車載ネットワークの高速化の技術や車載機器のOSをまたぐライブラリを提供したりなどし車のIT化に向けた様々なソリューションとハードウエアを紹介していました。またIOTの分野でもメーカーをまたいで家電をコントールする技術基準を作るコンソーシアムに参加するなどし、家電のネットワーク化の推進を意欲的に進めています。以前はこんな技術がありますとかこんなハードウエアがありますという紹介の仕方だったところが、こんなパートナーとともにソリューションが作れますというサービスに近い形での提案が増えて企業文化が変わったのだそうです。

ハードウエアがインターネットにつながるとどうしても標準化しなくてはならない。でもメーカー独自技術で囲い込むことをしてきた日本のメーカーは差別化したいがために標準化に前向きになりにくい、そして下請けメーカーもそこに乗ることが出来ないという状況でした。しかしそうなると海外の企業が標準化しでデファクトをおさえてしまうということがワープロやガラケー、ウォークマンの時代からPCやスマートフォンに変わる時にあったかと思います。家電や車でも同じ轍を踏まないよう頑張って欲しいと思います。

特に最近車や家電の中にマイコンが多く使われていますが、そこは日本のメーカーが強い分野でそれらのマイコンとセンターを使ってビックデータを集めそれを分析して新たなサービスモデルを作るという部分で競争力が持てるのではないかと思います。

ウェアラブルを使って人間やペットの体温と脈拍データを取りそこからエアコンをコントロールするデモ
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車の中のLAN高速化技術
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