月別アーカイブ / 2013年05月

隈さんから送られてきたこの本読みました。以前隈さんとの対談があった際に「負ける建築」読ませていただいたのですが建築の歴史から建築の観点で歴史や政治、経済が語られて本当に知識もあり奥も深い方だなと思っていたのですが今回の本は隈さん自身の人生について多く書かれていて読みやすくまた理解も深まりました。

世界中を忙しく周りながらコンペに参加し高い成果を出される姿は国際ビジネスマンですね。各国のビジネススタイルについては本当に参考になるところ多いです。

また歌舞伎座といった日本文化を代表する建築にも関わり緊張して夜眠れない日々を送ったという隈さんほどの方でもそこまで追い込まれるというのはこれもある意味勇気づけられるところがありました。

後半はアメリカから始まった住宅を買ってその借金を返すために生きるサラリーマン的生き方が建築に与えた影響、それが街にまで退屈さが広がっているという考え、それがいかに世界レベルで見た時に特殊なのかという本当うに世界的な眼で物が見える見識には恐れ入るばかりです。

最後東日本大震災と向き合って、建築とは困難な時代における課題を解決するソリューションを提案することと言い切るところカッコ良いですね。

幅広い方にお薦めの本です。
建築家、走る (新潮文庫)
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日本企業はもしくは日本人は最近模倣をすることについて物凄く抵抗感があるように思います。もちろん今までにまったく目にしたことがないような新しいものが生み出せそれがわかりやすい価値を持っていたらそれは素晴らしいことだと思いますが、日々多くのサービスや商品を目にする中で逆にそのようなもののほうが少ないように思います。

この本ではまず模倣することを受け入れること、模倣はそもそも人間の歴史や進化においてとても重要だったといういこと、更にどうしたらイノベーションと模倣を融合して競争力を持つサービスや商品や生み出せるかなどについて具体的な事例を持って説明しています。

常に変化する市場で逆に組織文化が模倣を許さない文化になるとこれは死を意味するということをこの本を読んで改めて実感しました。ただ模倣するだけではダメでいかにそこから学びそれを超える価値を持たせることが出来るのか常に磨き上げていく事の必要性を感じました。ここでは模倣は当たり前でそれを恥ずかしがるのではなく戦略としてきっちりと具現化すべきというところが本当に重要ですね。例えばベンチマークについても他社の動きのチェックだけでなく それらの分析やどうしたら作れるのかなどについて深く調査しそれを行動に移している会社はまだまだ少ないように思います。

生き残るためにどう賢く進化すべきな改めて考える機会になりました。

この本は経営者や商品企画、戦略部門の方にお薦めです。
コピーキャット―模倣者こそがイノベーションを起こす
COPYCAT
 

この本ターゲット戦略を学ぶ本ではあるのですがそもそも幅広い層を狙った市場というものは無くなるという衝撃的な話から始まっています。何か新しい市場が出来た時最初はニッチから始まりますが、そこから幅広い層に広がる中で結果的に真ん中を狙うことが結果的に最も多くの実を得ることが以前の戦略だった。しかし現代は市場が細分化する中で決して真ん中を狙うことが正解ではなく、むしろ真ん中というものは無くなっていくという主張です。

これについては本当に納得することが多く、最近は低価格で総合なんとかとか幅広い商品ライナップを広げるよりも、セレクトショップや限定的な品揃えの方が結果的に利益を出すことが出来るしまたブランドも構築出来ているのではないかと思っています。

もちろん提供する側が全てニッチな物を提供すると逆に消費者は選ぶのに困って最も売れているものを選ぶという逆効果が出る場合もあるので必ずしも全ての市場に当てはまるというわけではないそうです。また同じニッチ市場でも例えば今までCDは若い人が買っていたが現在は若い層はデジタル音楽を買うのでCDは大人の層が買うようになったとか、 医薬品業界が大病を治す薬からそこが後発企業がすぐに入ってきて収益が難しいので奇病を治す薬に投資を変化させているなど常に状況によってニッチ市場も変化しているようです。

インターネットが生まれてからこの情報共有や情報消費の変化がどんどん早くなっているのでいかに賢くこの変化とつかみ対応するかが企業の生き残りにおいて重要な意味を持つのですね。

この本は経営者やCMOの方にお薦めの本です。
  ニッチ―新しい市場の生態系にどう適応するか
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