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孝史が投資部主将から入部の勧誘を受けている最中に、同じ部屋で先輩部員たちは黙々と相場と向かい合っていました。その後、株式相場、為替相場ともに動きが少なくなり、この後も動きが出る材料も少なそうであった為、部員たちは「今日は商売にならないから閉店」と投資を止めて麻雀に戻るのでした。
投資部の目標は年率8%で資産運用すること。相場の動きが少ないからといって麻雀で遊んでいる余裕はあるのでしょうか。
高い目標を実現するには、毎日24時間相場にべったり向かい合う必要があるように思われますが、実はこの行動はある格言により正当化されたものでした。

休むも相場

休むも相場」。大変有名な投資格言です。通常、株式投資を始めてみると分かりますが、投資しない期間を作るのは容易ではありません。それは、人間が欲望にまみれているからです。 “得をしたらもっと得をしたい、損をしたらすぐに損を取り戻したい“ このような強欲です。つまり、得をしても損をしても常に投資意欲が薄れることはないのが人間です。だからこそ、この格言では、常に売り買いをするだけが良いのではなく、休むこと(売り買いをしない時間)も大事な株式投資の手段だと投資家をさとしているのです。

「人間の欲には際限がないのだよ」という言葉で、相場を休めない人間心理を説いた日本の誇る伝説の投資家がいました。山種証券の創業者である山崎種二氏です。米問屋の丁稚奉公を皮切りに米相場・株式相場で巨額の財を成した伝説の相場師です。そんな彼が、1920年の株価大暴落で大損害を被ってこのような言葉も残しています。“相場というものが分かりだしたのはこの頃だ。休みなしに強行軍すると、兵隊はバタバタ倒れる。休みもはさまねばならぬ。「休むも相場」というが、まったくそのとおりである。”

実は、山種氏は、米相場では「売りの山種」との異名をとり、株式相場では「買いの山種」、「売りの山種」の両方の異名を持つほど活動的な投資家です。その彼が、相場を休むことを薦めるからこそ、この言葉に重みを感じます。

損して休むは上の上

山種氏は、1920年代に大損をしても相場と冷静に向かい合いました。しかし、普通の人は大損をすると頭に血が上り、仇を取るかのようにすぐさま株式投資を始めるのがほとんどです。このような時に投資をしても冷静さは全くなく、また身の丈以上に大金を投じるケースが多く、かなりの確率で損をするのは間違いありません。
この無謀な行動を戒める格言で「損して休むは上の上」というものがあります。損した時にこそ自制が働くその精神力。これこそが上の上ということです。

買うべし買うべからず

さて、あなたが、この山種氏の金言や“休むも相場”、“休むは上の上”という相場格言を信じて、投資活動を控えているときに次のような声をかけられたらどうしますか?
投資経験の少ない友人が儲けを出していました。“投資を休んでないで売り買いしなよ、儲かるのは間違いないよ!買うべきだ!”など声をかけてきました。ぐっと堪えることはできますか?そのような時の為に、是非覚えておいて欲しい格言があります。「買うべし買うべからず」です。いつもは株に関係していないような人まで強気で買え買えとあおるような時は、株価は高く天井に近く、買ってはならない水準のことが多いのです。また、株式に関するニュースが新聞や雑誌で頻繁に取り上げられると、株価がその後大きく下落することが多いのです。

この章では、相場を休む、そして冷静に見るということをお伝えしました。普通は、株式の買い方などに関する相場格言を耳にする機会が多いと思いますが、たまには冷静になるための格言を思い出してください。まさに金言です

今日の鉄則!
歴史は繰り返す。

→ 株式投資の世界では大変参考になる格言や金言が存在しています。どんなに調子が良くても、どんなに調子が悪くても冷静になって相場に臨んでください。

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投資部での活動をスタートした孝史は、投資部の主将である神代圭介から投資には戦略が必要であることを諭されました。しかし、圭介は何をすべきか孝史には指示をせず、自分で考えろとだけ指示を出しました。孝史は、先輩部員の手助けで投資部の歴代OBが記した投資記録やノートを見ながら戦略を学んでいきますが、本日は歴史から学ぶ大切さをお伝えしたいと思います。

歴史は繰り返す!

孝史は、投資部の書庫に明治・大正・昭和・平成の時代の節目にどのような投資が行われたか詳しく記録されている貴重な教材があることを教わりました。孝史は、これからこの教材を通じて多くのことを学んでいくのですが、世界の投資家や富裕層も同じように歴史や記録から投資戦略の多くを学んでいたようです。

アメリカの投資家ジェシー・リバモアは、1929年の暗黒の木曜日に空売りで1億ドル(現在の価値では5000億円程度)を超える利益をあげた伝説の投資家です。彼の生き方は破天荒で、結婚は3回、破産は4度とユニークな経歴を持ち投資家列伝に深く名前を刻んでいますが、彼は歴史から学び莫大な利益を得ていました

少し歴史的な話をします。1929年10月24日の木曜日、ニューヨーク株式取引所で空前の株価大暴落が発生しました。世界恐慌のきっかけとなったこの日は、のちに暗黒の木曜日と言われるようになりましたが、その日以降、1932年7月8日までの約3年間で株価は約89%も暴落し、米国は奈落の底まで突き落とされました。
暗黒の木曜日までのアメリカといえば、フーヴァー米国大統領による「永遠の繁栄」という自画自賛の言葉に象徴されるように、株式市場に莫大な資金が流れ込み1924年から約5年にわたり株価は沸騰し続け、ダウ工業平均は約5倍になり、まさに我が世の春を謳歌していました。この5年間、個人投資家は莫大な借金をして株式に投資に酔いしれ、また、銀行は製造業などにお金を貸して金利を稼ぐことより株式に投資するほうが儲かると安易に株式投資を増やし続けました。
ちなみに、この過剩な資金を供給したのは、FRB(米国の連邦準備委員会:中央銀行に値する)によるもので、1921年半ばから1929年半ばにかけて、お金の量を約60%も増加させ、このバブルを助長しました。この大暴落の大きな原因は未だにはっきりしたものはありませんが、お金がじゃぶじゃぶとあふれた株式市場は崩壊しやすく、ちょっとしたきっかけで暴落したのではないかといわれています。

さて、このだれも予測をしていなかったブラックサーズデー(暗黒の木曜日)を予測し巨額の富を手に入れたリバモアは、歴史からこの暴落のヒントを得ていたようです「ウォール街に、あるいは株式投資・投機に新しいものは何もない。ここで過去に起こったことは、これからもいく度となく繰り返されるだろう。この繰り返しも、人間の本性が変わらないからだ。人間の知性の邪魔をするのはつねに、人間の情報であり情動である。私は以上のことを確信する」

つまり、人間が関わっている株式市場は、人間の本性が変わらない限り同じことが繰り返される。人間の本性が変わることはこれからもないので、私たちの未来にも同じことが繰り返され、歴史は繰り返すということを察して、バブルは必ず崩壊すると信じ大勝利を収めました。

相場は、「相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中に育つ、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えてゆく」を永遠に繰り返します。これは、相場は大幅に下落している最中、つまり悲壮感の強い時に強気相場は芽生え始め、それでも大幅な下落による傷が癒えない多くの人が、まだまだ懐疑の目で株式市場見ているときに株価は上昇しはじめ、市場全体に安心感が広がり多くの人が株を買い始めると幸福な人が多くなり絶頂感に支配された時に、相場は終わりに向かい泡がはじけて消えてゆくということを伝えています。
これまで幾度となく繰り返されてきたこの循環は、投資家には広く知られています。それでもいつも忘れられてしまうのは、人間の本性が変わらないからです。そして、その変わらない本性は “欲” ですだからこそ、世間で「今回は今までと違う」という話が出てきた時は冷静に歴史を思い出してください。このセリフが聞こえ始めたら要注意です。歴史は繰り返されるのです。

今日の鉄則!
歴史は繰り返す。

→ 株式投資の世界では必ず歴史が繰り返されます。今回は違うというケースはないことは歴史が証明しています。株価が堅調に推移している時こそ、気を引き締める必要があります。

「投資の最強鉄則 集中講義」は「お金の学校」Financial Academyの協力のもと連載されています。

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