小池一夫 公式ブログ

寝ても覚めてもキャラクターマン! 漫画作家(劇画原作者)の小池一夫の公式ブログです!


 家出中の中1女子が出会い系サイトに登録し、男に連れ去られた事件のツイートですが、ずいぶんたくさんの意見を頂きました。
 皆さまの意見を読んで、僕の意見もずいぶん変わりました。変えさせてくれて、ありがとうございます。そして、意見が変わらなかったこともあります。


 先ず、考えが大きく変わったのは、女の子はあくまで女の子であり、僕を含め「子どもは社会が守る」ことが前提であるという意識が欠落していたことです。

 ある方が、実験で、「月曜日の深夜、13歳家出中女子」とチャットで書き込んでみたら、30分で150件の返信があったとツイートしていました。世の中には、少女を食い物にしたい男がいくらでもいます。

 そして、僕はそんな男たちの一人ではないという意識が、僕を傲慢にさせたのでしょう。
僕は、13歳の女の子の落ち度を責めるよりも、加害者の男や、予備軍の男たちを断罪すべきでした。


 さらに、その女の子の背景を考えず、「子供なのに出会い系で男と知り合おうとした少女」という点にのみ言及したことです。

 限界を超えるような生活状況だったかもしれないし、思春期特有の自由になってみたいという憧れだったのかもしれませんが、前者だった可能性は大いにあり得ます。


 もう一つは、被害に会った女の子に「自らどういう場所かわかっていただろう」と責めるのは、当事者ではない僕ではなく、その子の親や、警察が注意指導すべきことです。

 僕がツイッターで責めるべきことではありませんでした。


 以上が、僕の考えが変わったことであり、謝るべきことです。ごめんなさい。


 そして、最後まで変わらなかった意見は、「何があっても、女子中学生や女子高生は『出会い系サイト』等にアクセスするべきではない」という点です。連日、少女たちの被害が報道されますが、泣寝入りしている人も多いでしょう。
 
 被害に会ってからでは遅いのです。

 子どもを狙う男たちは、時にやさしく、言葉巧みに子どもに近付きます。


 現実に、簡単にそういうサイトにアクセスできる世の中である以上、男の餌食にならないように、余程気を付けなくてはいけないと強く思います。

 子ども本人も、周りの大人たちも。


 ここ数日で、以上が僕の変わった点と、変わらなかった点です。


 僕の文章に不快な思いや、傷つけられた方、本当にごめんなさい。

 (小池一夫)

人生相談の8回目です。


(質問)

私は31歳で無職です。
パニック障害と鬱、拒食症と5年以上戦っています。
私には夢がありました。今たくさんの時間があるのにそれに向かって努力したいのに出来ないやらない自分に悔しさや悲しさがこみ上げます。
また31歳で無職、貯金無しの自分が不安でたまりません。
病気の治る目処もたたず毎日何もできず横になってばかりで、最近はそんな生活につかれて早く消えてしまいたい気持ちばかりです。
もしよかったら何かアドバイスを頂けないでしょうか?暗い話ですみません


(僕の思うこと)


僕は、以前、こうツイートしました。

「10代で頑張れなかったら、20代で頑張ればいい。20代で頑張れなければ、30代で頑張ればいい。
何十代から頑張ってもいいのだ。そうすれば、行きたかった場所には行けないかもしれないが、行くべきところにはたどり着けるだろう」

あなたの夢が何なのかは分かりませんが、今の状態では夢に向かって頑張るという状況ではないように感じます。
夢を持つのは素晴らしいことですが、夢に近付いていないことに焦るあまり、自分をより一層追い込んでいるようにも思われます。

先ずは、パニック障害と鬱、拒食症を少しでも改善していくことが先決です。
それらを改善していくうちに、新しい夢が生まれるかもしれません。

夢とは、第一候補の夢ばかりではありません。
第二候補の夢でも、第三候補の夢でも実現すればいいのです。
むしろ、第一候補の夢を実現できる人の方が、圧倒的に少ないのです。
皆、第一候補の夢を叶えられなかった悔しさや悲しさを乗り越えて生きています。

第一候補の夢が叶わなくても,誇りを持って生きているのです。

そして、あなたの症状が改善できるのではないかと僕が思うのは、
5年間「戦っている」と表現されているからです。

「戦っている」、すごいことです。

しんどい時は、清潔であたたかな布団で横になる。
そのことに罪悪感を持たない。
しかし、気分が優れている時は、たった一つ何かをこなしてみるのです。

僕の経験で言えば「綺麗にすること」がとても有効でした。
自分の寝ている枕カバーを変えるのでもいい、ゴミをまとめるだけでもいい、
トイレだけでも掃除するのでもいい。

何でもいいから、どんなに小さなことでもいいから、何か一つを成し遂げるのです。

また、31歳で無職、貯金無しの不安と書かれていますが、仕事が無い、貯金が無いという不安は
50代だろうが、60代だろうが、多かれ少なかれ、一部の大金持ち以外、皆持っていますよ。

あなたは、全ての不安に答えを求めています。

僕の答えは、
「あきらめなさい、色々なことをあきらめなさい。」です。

心の病気になったことも、将来の不安も、第一候補の夢も、全部あきらめなさい。
あきらめて、見えてくることがあるはずです。

解答不能を答えにして、前に進むのです。

そうすれば、行きたかった場所には行けないかもしれないけれど、行くべきところにはたどり着けます。





人生相談の7回目です。


(質問)

私は今、高校3年の者です。
自分の考え方や気持ちのあり方について悩んでいます。

年齢を重ねるごとに、周囲に対しての嫉妬心や羨望が強くなっていきます。その感情を言動として表す事はないのですが、ずっと心の中でもやもやしていて霧が晴れない状態です。
生まれ育った環境、経済状況、容姿、才能…そんなもの比べてもキリがない事は頭ではわかっていますし、まず努力をしてみろとも自分に対して思います。

自分でも何故、他人に対してこんな感情を必要以上に抱いてしまうのかわかりません。本当に性格が歪んでいるなと思います。こんな自分とどのように向き合い、対処していけば良いでしょうか。

お忙しいとは思いますが、アドバイスをいただけると嬉しいです。


(僕の思うこと)



年を重ねるごとに、ねたみ、そねみ、やっかみの感情が育つのは、あなただけではありません。

なぜだと思いますか?

なぜなら、「若者は自分の可能性の大きさがどんどん目減りしていることを自覚し始めるからです」。

例えば、同じ世代の活躍するスポーツ選手や芸術家は、幼少の頃から環境に恵まれ
練習を欠かさず、才能を活かしきり、目標が定まり、まぶしい存在です。

それに比べて自分は、まだ何者でもない、そしてや、何者になれるのかさえも分からない。
嫉妬心や羨望が強くならない方が、おかしいぐらいです。
性格が歪んでなどいません。
順調な心の発達です。

子どもの頃は、何者にでもなれる可能性があった。
しかし、高校三年生から始めても、天賦の才能や子どもの頃から環境を与えられていた者には敵わない。
とても厳しい現実です。

しかし、それが何だというのでしょう。

18歳のあなたには、信じられないぐらい大きな、「あなたに向いた」可能性があるのです。

あなたが、何者になりたいのか、どういう人生を送りたいのか、目標がはっきりすれば、
自ずと他人に対する嫉妬心や羨望に収まりがついてきます。

しかし、全くなくなるわけではありません。
青年には青年の、中年には中年の、そして老人には老人のねたみ、そねみ、やっかみがあります。

そういう感情はだんだんと飼いならしていくのです。
上手く飼いならせた人が、人と自分を比べず、平穏な心で日常を送ることが出来るのです。

そして、あなたは、羨ましいという気持ちを言動に表すことはないと書かれていますが、
あの人が羨ましいと、素直に言えなかった感情こそが、負の感情に変わるのです。

あえて素直に、「いいなあ、羨ましいなあ、素敵だなあ、あんな風になれたらなあ」
と言ってみると、心が軽やかになりますよ。

だから、僕も素直に言います。「いいなあ、18才。何だってできる」と。

(小池一夫)




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